患者数が年々増え、もはや「国民病」とまで言われる花粉症。大人だけでなく、子どもの花粉症も毎年少しずつ増えているようです。ロート製薬株式会社が0~16歳の子どもを持つ親を対象に実施した調査から、子どもの花粉症の増加率や発症年齢について見てみましょう。
年々増加している子どもの『花粉症』 親が気付いた花粉症のポイントって?
◆「子どもが花粉症だと思う」は25.7%→32.7%へ増加
このアンケートでは、父母1522人の回答からその子ども2452人の症状や実態などについての集計・分析を行いました。その結果、0~16歳の子どもを持つ父母のうち、子どもが「花粉症だと思う」と実感している割合は32.7%となりました。2012年の同様のアンケートでは25.7%、2013年では28.8%だったことから、子どもの花粉症は年々増加していることが推測できます(※医師の診断ではなく父母の実感によるものです)。
◆子どもの花粉症は、アトピーの3倍以上の割合に
また、父母が実感する子どものアレルギー症状について聞いたところ、「花粉症」(32.7%)、「通年性アレルギー性鼻炎」(24.7%)、「アトピー性皮膚炎」(10.6%)、「喘息」(8.3%)──という結果になりました。これによると、花粉症を発症している子どもは、アトピー性皮膚炎に悩む子どもの3倍以上いることがうかがえます。
◆発症年齢は低年齢化の傾向
それでは、こうした子どもの多くは、何歳くらいで花粉症を発症しているのでしょうか? 自分の子どもの花粉症を「実感している」と回答した親にその発症年齢を聞いたところ、0~5歳までが43.8%(2012年36.6%、2013年41.8%)、0~10歳までが80.4%(2012年69.3%、2013年78.6%)という結果となりました。10歳までに花粉症を発症する子どもは実に全体の8割を超えており、過去3年の調査と比較しても、花粉症の発症年齢が低年齢化していることが感じられます。
◆親の「気づき」が大切
さらに、「子どもが目をこすったり、掻いたりすることはありますか?」という質問では34.0%の子どもが「目や目の周りの皮膚をかいている」という結果になりました。また「充血やかゆみがあり目をかいている」子どもは24.8%で、これらの子どものうち19.0%は目薬を使っていないという結果も。小児の花粉症は、鼻水や連続するクシャミなどがあるとは限らず、「集中力が低下してぼーっとしている」といった症状もあるようです。こういった場合は、本人も周囲も花粉症であるとはなかなか気づきにくいという側面があります。花粉の飛散量と子ども様子の関係など、子どもの小さなサインを見逃さないようにしたいものです。
<参考>
http://www.rohto.co.jp/news/release/2015/0121_02/
Mocosuku編集部
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150129-00000001-mocosuku-hlth