「予防は治療に勝る」という昔から、何世代にもわたって言い伝えられてきた諺(ことわざ)があります。健康の問題は、大きくなる前に問題の芽を摘み取るのが良い対処法です。
健康問題にかかる費用
心身ともに健康な生活を送るのは大切なことです。将来起こりうる健康問題を阻止するために、心身ともに大切にケアしながら過ごすことが重要です。今回は、将来の治療費を節約するために、今から、誰でも、毎日実践できる、お金のかからない健康法を8つ、ご紹介します。
予防医学は、今後ますます重要になる分野です。
「百の治療よりも、一の予防」--ベンジャミン・フランクリン氏
1. 精糖を避ける
ほとんど全ての加工品に精糖が入っています。下記の食料品には全て、精糖が含まれています。
炭酸飲料
果物ジュース
ドーナツ
バーベキューソース
ケーキ
サラダ用ドレッシング
ピザ
ケチャップ
シリアル
欧米の食料品は、精糖を含むものが多く、それが糖尿病や肥満を引き起こしています。精糖は、カリブの国々で広く栽培されているサトウキビが原料。最初に、砂糖が二酸化硫黄で処理されます。漂白された砂糖は真っ白になり、原料糖の外の膜が洗い流され、シロップの部分が抽出されます。その後、リン酸カルシウムを沈殿させるために、リン酸と水酸化カルシウムが加えられます。漂白の前に不純物が取り除かれ、骨炭で漂白されます。
不純物を取り除く段階で、一緒に栄養分も取り除かれます。砂糖の摂り過ぎは、脳に有害で、認知機能の障害を引き起こすという研究結果もあります。砂糖は、体内のビタミンなどの栄養分につく糊のようなものです。砂糖を精製する方法は、人間の体に害を及ぼすので、できれば避けるべきです。精糖は、身体に何の良い影響も与えず、カロリーだけの存在なのです。
2. アルカリ水を飲む
簡単にできることは、お酒の量を減らすことです。アルコールは肝臓に悪いだけでなく、身体のpH値を酸性に変えます。肝臓は体内で二番目に大きな内臓で、血液をきれいにする役割があります。健康な肝臓はアルコールを分解しますが、肝臓を使いすぎると、肝臓の働きが悪くなります。脂肪肝疾患は、肝細胞に脂肪が蓄積された結果、起こります。また、死に至る可能性もある肝硬変になるおそれもあります。
肝臓のダメージを減らすには、ただちに、お酒の量を減らすことです。次に、日々の食事と水分摂取の方法を変えます。アルカリ水を飲み、無農薬のオーガニック食品を食べましょう。肝臓のダメージは、食事療法で治すことができます。アルカリ分を意識した飲食に変えて、肝臓の病気になるのを防ぎましょう。
3. 乳製品の量を減らす。もしくは食べない
ほとんどの加工製品で乳製品が使われています。乳製品を受け付けない体質の人にとっては、乳製品のない生活を送るのは至難の業です。
[乳製品の含まれる食品]
バター
チーズ(牛乳から作られる場合)
カゼイン ※牛乳に含まれるリンタンパク質で、加工製品でよく使われます。
ホエー ※タンパク質のサプリでよく使われます。
モノジグリセリド ※ミルクチョコレートでよく使われます。
リカルデント ※カゼインから引き出された成分で、デンタルケア製品でよく使われます。
ラクトース ※加工製品で良く使われます。
「自然療法の考え方は、病気を治療するだけでなく、原因を見つけることです。頭、心、身体、すべての要素を考えなければなりません。」-自然療法医の言葉
4. オーガニックの野菜や果物を食べる
「1日1個のリンゴで医者要らず」というのは、おばあちゃんの知恵としてよく知られています。果物に多く含まれている抗酸化物質は、細胞に与えられているダメージを修復します。食品の抗酸化力は、ORAC(酸素ラジカル吸収能)という値で、数値化されています。
おばあちゃんの知恵は、現代医学が発達する前のものですが、言い得て妙ですね。抗酸化物質は、酸化によって発生する遊離基(フリーラジカル)から、私たちの体を守る役割を果たしているのです。
また、果物には、私たちの体を洗浄し、エネルギーを与える効果があります。オーガニックの果物や野菜を定期的に食べることは、身体に良い効果をもたらします。朝に果物を食べると体を洗浄してくれるし、日中に食べる野菜は、体のエネルギーを保ってくれます。
5. 背骨を伸ばす
背骨の柔らかさは、老化を遅らせます。ハタヨガやアシュタンガヨガのポーズを長時間かけて、全てやる必要はありませんが、ダウンドッグのポーズ(下を向くポーズ)などいくつかのヨガのポーズを毎日、朝晩やるだけで、体が変わってきます。体が柔らかくなればなるほど、見た目も気分も良くなります。ヨガとピラティスは、朝に少し体操するのに抵抗がない人には、若さの源となるでしょう。
6. ハーブを使う
薬の定義は、病気や怪我を防ぐために、体を口から入れるもの、筋肉や肌や虫歯に注入するものです。米国の食品医薬品局FDAによると、薬の影響で、薬物による肝臓障害にかかってしまう人もいるそうです。
西洋医学の薬の量を減らしたい場合は、自然療法を試してみるのも良い方法です。現在、薬を飲んでいる人は、まずかかりつけ医に相談したうえで、自然療法を試してみてください。
7. デトックスする
3カ月に1回車のオイル交換をするのと同じで、3カ月ごとに体は、日々蓄積される物質をデトックスする必要があります。例えば、ローフードだけ食べながら、タンポポの根っこなどを使って肝臓をきれいにします。
8. 歯を健康に保つ
歯を健康に保つ方法はいろいろあります。まずは、こまめに歯を磨くこと。子どもに、正しいデンタルフロスの使い方を教えることも大切です。子どもが洗面所に来たら、最初にデンタルフロスをかけます。ごはんの後に口の中に残った食べかすは、歯ブラシだけでは、とりきれません。
子どもの歯が増えれば増えるほど、歯の隙間に歯垢が残ります。子どもがデンタルフロスに慣れれば、つらい歯医者通いをしなくてすみます。
デンタルフロスが終わったら、マウスウォッシュでうがいさせます。子ども向けのマウスウォッシュは、子どもが好きな味付けにしてあるので、おすすめです。子どもの歯の健康を保つ努力は、将来報われる、ということを忘れないでくださいね!
今回ご紹介した方法は、世界中で実践されている経済的な健康法です。ぜひお試しください。
著者紹介:マイケル・レイトン博士
サウス・サレー在住の歯科医、歯の健康のエキスパート。マイケル・レイトン博士はカナダ・ブリティッシュコロンビア州のサウス・サレーにある歯科医院の院長です。10年間、歯科業界で働き、ワシントン大学で歯科の博士号を取得しています。毎日の生活を楽しく過ごすための、歯の健康のアドバイス、解決策を提供しています。Google+でもフォローできます。
Dr. Michael Layton(原文/訳:曽我美穂)
http://news.goo.ne.jp/article/lifehacker/bizskills/healthcare/lifehacker_41724.html