積水化学工業(大阪市)は、グループホームや小規模多機能型居宅介護などの運営を手掛けるヘルシーサービス(千葉市)のすべての株式を買収し、子会社化したと発表した。介護ニーズの急増が見込まれる首都圏で、高齢者向け事業を本格化させることが狙い。今後、積水化学工業の住宅カンパニーでは、首都圏でのサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の建築・運営に力を入れるほか、ヘルシーサービス以外の介護事業者などのM&Aも積極的に進める方針だ。【ただ正芳】
積水化学工業では、子会社を通じ、愛知県内で通所介護事業所などの運営を手掛けてきた。また、今年5月には蓄電池と太陽光発電システムを搭載した減災型のサ高住「進・ハーベストメント」を発売している。一方、ヘルシーサービスは、千葉県を中心にグループホーム(14か所)や小規模多機能型居宅介護(9か所)、訪問介護や訪問入浴(11か所)、住宅型有料老人ホーム(2か所)を運営している。
積水化学工業は、今回の買収でヘルシーサービスが持つ介護のノウハウと人材、介護サービス拠点を確保できたことから、千葉県内を中心とした首都圏で積極的に事業展開する方針だ。具体的には、▽ヘルシーサービスが手掛けてきた介護事業の運営▽グループホームやサ高住の建設▽サ高住の運営―などに取り組む方針という。
さらに首都圏だけでなく他の都市部でも、高齢者向け事業に関連した企業とのアライアンスやM&Aを加速させる方針で、「2025年には、高齢者向け事業だけで売り上げ500億円を目指したい」(積水化学工業住宅カンパニー広報・渉外部)としている。
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