目の神経が障害を受け失明に至る緑内障。自覚症状がないために発見が遅れることが多い。そこで、緑内障の早期発見、そして治療のポイントまで一挙に紹介するスペシャル版。
■緑内障とは
40歳以上の20人に一人が発症する「緑内障」は、日本人の失明原因の第一位。
緑内障を発症している患者の9割は、自覚症状がありません。
目の眼圧が高まり、網膜の映像を脳に送る視神経が傷つく事で発症します。
現在の医療では、緑内障を治す方法はありません。
点眼によって目の眼圧を下げる事で、進行を遅らせる方法が一般的です。
■チョイス 節目検診で早期発見!
緑内障は徐々に視野を失うため、初期段階で自覚症状はありません。
そこで、緑内障が発症する確率が高くなる年齢=40歳を境に、眼科専門医で検査を定期的に受けることをお薦めします。
目の圧力を測る「眼圧検査」、眼球の奥の網膜等の状態を調べる「眼底検査」など、複数の検査を受けることで早期発見につながります。
■OCT検査について
「OCT検査」は、目の眼球の網膜の状態等を立体的に診ることができます。
それまで平面的にしか捉えられなかった眼底の状態を、より詳しく診断する事ができます。
しかし、目の病気には様々なタイプがあるので、他の検査と組み合わせることが大切です。
■白内障
主な原因は加齢、と言われる目の病気。
発症すると目の水晶体が濁って行き、視界がかすみがかったように見えます。
軽度も含めると、50歳代のおよそ7割が発症する「目の国民病」。
■チョイス 白内障治療:眼内レンズ
発症当初は点眼で進行を遅らせられるが、日常生活に支障をきたすような状態になった場合、手術以外の治療手段はありません。
手術で、濁った水晶体を人工のレンズと入れ替えます。
眼内レンズには2種類。
遠近、どちらか1カ所に焦点の合う「単焦点レンズ」と遠近共に焦点の合う「多焦点レンズ」。
多焦点レンズを選ぶと白内障を治療できると同時に、視力を改善することができます。
また、治療費も大きく違います。「単焦点レンズ」は健康保険が適用になりますが、「多焦点レンズ」は現在「先進医療」のためレンズ代や手術代などが健康保険の適用にならないため、治療費が高額になります。
どちらを選ぶべきか?十分に検討を行った上で選択を。
■コンタクトレンズ処方の為の検査
コンタクトレンズの処方に必要な検査は、視力と眼球の表面にキズが無いのかなどを確認する内容です。検査を受ける医療機関によって、内容は様々です。眼圧検査を取り入れているところもありますが、本格的な緑内障の検査には不十分です。
■「眼科ドック」とは?
緑内障を含め、目の疾患を早期に発見するための検査。内容は、「視力」、「眼底」、「眼圧」、「視野」などで、医療機関によって内容と料金に違いがあるため事前の確認が必要です。
NHK「チョイス」2014年11月15日(土)放送分
http://news.goo.ne.jp/article/choice/life/choice-201411015-c-001.html