だんだんと涼しい日が多くなり、肌トラブルも多くなってくる季節。特に乾燥しがちなこの季節は、できるだけ肌に刺激を与えないようにしたいですよね。しかし、刺激を与えないようにと、朝の洗顔料洗顔を省いてしまっていませんか? そんなことしていたら、肌トラブルは悪化する一方!
本格乾燥シーズンになる前に肌のケア方法を見直さないと、すっぴん美人から遠ざかることにもなってしまいます。
そこで今回は、皮膚科医でアンチエイジングのエキスパートである日比野佐和子先生に乾燥のメカニズムと乾燥シーズンの洗顔についてお伺いしました。
■この時期特有の環境が乾燥肌を悪化させる
秋から冬にかけて乾燥する人は多いですが、なぜこれからの季節は乾燥しやすい肌になるのでしょうか。
「これからの季節は夏に比べ、温度と湿度が下がり、そのことが肌に影響してきます。温度が低いと、末梢血管が収縮して体温も下がります。体温が下がると皮膚が乾燥してきます。それに加え湿度も低いので、外気が乾燥し、肌も乾燥してきます」と日比野先生はいいます。温度と湿度の低下が、肌が乾燥する要因のようです。
■お肌の曲がり角は○代から始まっている!
人間は、生まれた頃の身体の水分量を100とすると、30代では65%程、40代では50%程となってしまうそう。
肌の曲がり角を実感するのは30代後半が多いですが、日比野先生によると、実際は20代から肌老化は始まっているとのこと。歳を重ねるごとに身体の水分が減り、ホルモンバランスが変わるので、年代に合ったケアをしていかないと肌トラブルからは解放されないようです。
例えば、月経期は体温が低下しやすく血行不順になるので、乾燥しやすくなります。また、40代頃からホルモンバランスが崩れやすくなり、古い角質層で覆われやすくなるため、乾燥やその他の肌トラブルも起こりやすくなるのです。
■乾燥が肌へ与える影響はシワ・たるみ以外にも!
肌の乾燥は、具体的にどのような悪影響を及ぼすのでしょうか。
「肌が乾燥すると、シワ、たるみができやすくなります。しかしそれだけではなく、シミができる原因にもなります。乾燥肌から、肌のターンオーバーが正常に働かないために、メラニン色素が皮膚に残ってしまい、シミが出来てしまうのです」と、日比野先生はいいます。
■刺激を与えないようにしていたアノ行動が肌トラブルを生む
乾燥シーズンだと、できるだけ肌に刺激を与えないようにと、朝洗顔料を使用して洗顔をしない人もいるようです。しかし、肌は、乾燥を潤すために皮脂を出そうとします。特に夜から朝にかけて寝ているときには成長ホルモンが分泌され、肌再生や修復が活発になります。
日比野先生によると、「朝は酸化した皮脂や古い角質層が顔に浮いています。なので、正しい朝洗顔をして取り除くことが重要。もし洗顔をしないとなると、汚れた顔にお化粧をすることになり、肌トラブルを悪化させる原因にもなります」とのこと。
■皮膚科医が勧める正しい朝洗顔の方法とは
では、正しい朝洗顔というのはどういうものでしょうか。
「36℃くらいのぬるま湯で、やさしく泡洗顔することがいいですね。洗った後はガーゼのようなタオルで、そっと水分を取り、すぐに保湿することが大切です」
冷たい水はNGですが、40℃以上の熱いお湯も必要な皮脂まで取れてしまうので良くないそう。また、お湯だけで洗う方も多いようですが、酸化した皮脂はお湯だけでは取れないので、きちんと洗顔料を使うのがお勧めとのことです。
また、界面活性剤(洗浄成分)は肌に負担を与えるというイメージがありますが、今では汚れだけを吸着し、肌に必要なうるおいは残す界面活性剤(洗浄成分)を用いた洗顔料もあります。弱酸性の肌を維持する洗顔料で、しっかりと汚れを落とすよう心がけましょう。
洗い残しも肌荒れの原因になります。こめかみやフェイスライン、目・口・鼻まわりのくぼんでいる部分など洗い残しがないように。しっかりと優しくすすぐように洗浄するのがポイントとのことです。
いかがでしたか? 正しい朝の洗顔料洗顔と十分な保湿が素肌美人の秘訣のようですね。その他にも、部屋の湿度を保ったり、抗酸化成分やビタミンCたっぷりの果物を取り入れたりして、内側と外側両方からケアをするといいでしょう。
これから乾燥が一層厳しくなるので、“正しい朝洗顔”と“十分な保湿”で、お肌をいたわってあげてくださいね。
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