スポーツの秋、行楽の秋、味覚の秋、そして読書の秋と、何をするにも涼しく過ごしやすい季節が到来しました。特に物事を始めるには、秋が向いていると言われているように読書欲が高まるのもこのシーズンです。
読書は、知識を増やす、興味関心対象を広げる、集中力を高めるなどの他に、実はストレス解消など多くの効果があることが分かっています。
そこで本記事では、読書の驚くべき効果についてご紹介したと思います。
効果1:リラックス効果
読書が最もストレス解消効果がある!
イギリスのサセックス大学で行われた調査で、読書はストレス解消に最も効果的であることが分かったそうです。
心拍数などを計測してストレス解消効果を測ったところ、読書は68%、音楽試聴は61%、コーヒータイムは54%、散歩は42%、テレビゲームは21%のストレス解消効果が現れました。
集中できる環境で読書をすると、わずか6分間で60%以上のストレス解消効果が現れることも分かりました。本に没頭することでリラックス状態になり、抱えている悩みからしばし開放されるため、ストレス解消につながるそうです!
効果2:脳の活性化
テレビ・ゲームでは脳は活性化しない
神経科学者であるオックスフォード大マグダレン校のジョン・スタイン氏によると「読書は大脳のトレーニングになる」そうです。
実際に読書中の脳の様子をMRIでスキャンしたところ、脳の動きが活性化し、新たな神経回路が構築されたそうです。
つまり、読書の世界に没頭している時の脳は実際にストーリーの背景や状況を想像して、まさに今その状況を体験しているかのような状態になっているのです。
一方でゲームやテレビなどではこのような現象が起こらないため、読書が脳に良い効果をもたらすことが分かります。
効果3:孤独を感じにくくなる
良書から新しい活力を得る
英語の古い格言で「You’re never alone with a book」という言葉があります。「本があれば決して孤独にはならない」という意味です。
読書をしていてあっという間に時間が過ぎてしまったという経験は誰でもあるのではないでしょうか。読書をすることで主人公の行動に勇気を貰い、日常生活の活力につながることがあります。
そういう意味でも、読書に没頭することで日々の煩わしい出来事を忘れさせ、さらに悶々と悩んでいたことの解決の糸口を見出して、途端にエネルギーが湧いてくるなど、精神面でもプラスの効果があります。
効果4:アルツハイマー予防効果
「ベータアミロイド」の形成を抑制
カリフォルニア大学バークレー校の研究チームが、子どもの頃から読書をする習慣があると、アルツハイマー病の原因とされている物質「ベータアミロイド」の形成を抑制することができるという研究結果を発表しました。
認知症の症状が出ていない60才以上の方を対象に脳を調べたところ、子どもの頃から読書や将棋を嗜むなど大脳を刺激する習慣を持っていた人は脳内のベータアミロイドが非常に少なかったそうです。
この結果から、読書で大脳を刺激することでアルツハイマーを予防できる可能性があることが分かります。
効果5:人間力の向上
コミュニケーション力・思考力・論理力が身につく
読書をすることで、読み手が登場人物の気持ちを考えることで、他者理解・多様な価値観を享受することができます。
相手の感情を推し量ることができるようになりコミュニケーション力がアップする、物語の展開を予想・分析することで思考力・論理力を鍛えることができるなどの効果が得られるという研究結果もあるそうです。
多様性が求められる現代社会だからこそ、読書を通じてまさに人間力を向上させることができるのではないしょうか。
おわりに
読書と聞くと「勉強するため」というイメージがあり、読書嫌いな方もいるのではないでしょうか?
ストレス解消や人間力向上など、生きるためのヒントや効果がたくさんある読書。ぜひ、この「読書の秋」シーズンに始めてみてはいかがでしょうか。
(image by PresenPic)