最近、「カフェインフリー」とか「カフェインゼロ」とか書いてある飲み物をよく見かけますよね。確かにカフェインはあんまりよくないとも聞きますが、いっぽうでカフェインを含んでいる緑茶やコーヒーは身体にいい、という話もあります。
カフェインは気になるけど緑茶やコーヒーは飲みたい!でも飲んでいいのか悪いのかよくわからない!…という人のために、今日はカフェインとのつき合い方についてお話しましょう。
いちばん怖いのは「カフェイン依存症」
そもそもどうしてカフェインは身体によくない、といわれているんでしょう?
「胃を荒らす効果がある」「貧血の原因につながる」など、いろいろな要因がありますが、大きな理由のひとつが「知らないうちに『カフェイン依存症』になってしまう」ということです。
カフェイン依存症とは、カフェインに対して脳に耐性ができてしまい、カフェインを摂らないと注意力が低下したり、イライラ感や不安感が抑えられなくなってしまったりする症状です。
1日に5杯以上飲んでいるという人は、量を減らす努力をしたほうがいいかもしれません。
でも、あきらめるのはもったいない!
とはいえ、カフェインにはメリットがあるのも事実。たとえば「集中力が高まる」「筋肉疲労を回復させる」「脳卒中のリスクを減らせる」「ダイエットに効果的」などの働きが知られています。
おまけにカフェインを含む飲み物にはこれ以外にも多くの有効性があります。
たとえば緑茶なら、
・認知症予防に役立つ
・ビタミンやミネラル補給をしてくれる
・悪玉コレステロールを減らす
・ダイエットや美肌作りに効果的
コーヒーなら、
・糖尿病予防にいい
・体内の活性酸素を取り除く
・脂肪肝を防げる
・ダイエットに効果的
これらはカフェイン以外の成分による効果ですが、「カフェインが嫌だからコーヒーも緑茶もやめよう」となると、上に書いたようなメリットもあきらめなければいけない、ということになります。それはそれでちょっともったいないですよね…。
「適度な量」なら毎日飲んでも大丈夫
じゃあ結局、緑茶やコーヒーは飲んでいいの?悪いの?どっちなの?というのが気になるところですが、「適度な量なら飲んでかまわない」というのが正解です。むしろ、飲まずに我慢するのはよくありません。
では、「適度な量」ってどれくらいなんでしょう? 現在のところ「1日に2~3杯までならOK」といわれています。
ちなみに日本では、悪影響を与える可能性のあるカフェイン摂取量の数値は決められていませんが、カナダでは400㎎、オーストラリア・ニュージーランドでは210mgというように、わかりやすい数字を設定している国もあります。
1杯あたり140mlとした場合のカフェイン量の目安は、コーヒーなら56㎎、煎茶・ほうじ茶・ウーロン茶は28㎎、紅茶は意外に多くて75㎎程度。アジア人はカフェインの代謝能力はやや低いともいわれていますから、やはり「1日に2~3杯まで」を目安にしたほうがよさそうです。
「妊娠中は絶対ダメ」っていわれてるけど…
妊婦さんのなかには「お茶は1滴も飲まない!」という人もいますよね。妊娠中のママにお茶類がよくないといわれているのは、胎盤を通じて代謝能力のない赤ちゃんに高濃度のカフェインが与えられてしまうからです。
ただしこれも、過剰に摂取した場合の話。「1日300㎎までなら悪影響はない」「適度な量ならむしろいい効果がある」という説もあるので、妊娠中でも1日に2~3杯までならOK、と考えていいでしょう。
ただし、ココアや清涼飲料水など、コーヒーや緑茶以外にもカフェインが含まれた飲み物はたくさんあるので、そのあたりはよく注意したいものです。
http://mocosuku.com/201408222210/