世界保健機関(WHO)などの研究チームは23日、西アフリカで大流行しているエボラ出血熱について、「11月初めまでに感染者が(現在の3倍の)2万人超に達する」とした解析結果を、米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに発表した。
研究チームは、9月14日までの各国の感染例4010件を詳細に分析した。その結果、十分な封じ込め対策がなされない場合、11月2日までに、ギニアで「5925人」、リベリアで「9939人」、シエラレオネで「5063人」、3カ国の合計で「2万927人」まで感染者が増えると予測した。
WHOが23日、これとは別に報告書を公表。死者数は西アフリカでこれまでに計2811人、感染者数は計5864人となった。医療従事者の感染者数は337人で、そのうち181人以上が死亡した。
報告書によると、最初に見つかったエボラ出血熱の患者は、昨年12月に発症したギニアの2歳の少年だった。感染は「くすぶり続け」て、3カ月以上たってからエボラ出血熱と特定された。そして、国境を接する国々に広がっていった。
(ジュネーブ=松尾一郎)
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