みなかみ町は、スマートフォンを使って保健師に子育ての相談などができ るアプリの開発に乗り出す。女性が安心して出産、育児できる環境を整えることで、人口減に歯止めをかける狙いがある。同町によると、県内では初めての取り 組みで、12月から試験運用を始め、来年度から本格実施する。
国の地域少子化対策強化交付金を活用した事業で、スマートフォン向けの携帯アプリシステムを新たに作成。0~18歳の2615人(4月現在)の子を持つ親を対象に利用を促す。
アプリを使えば、出産や育児の不安や悩みを、同町の保健師に メールで相談し、すぐに回答してもらえる。その際、あらかじめ子供の入院歴や手術歴、予防接種などのデータ、母親の体調や妊婦健診などの記録を入力してお けば、保健師からより適切なアドバイスを受けることができる。
一方、町からは、乳児健診(4、10か月児健診)、1歳6か月児健診、インフルエンザなどの予防接種の日程が送信される。
また、入力した子供の記録は、その子が18歳を超えても管理され、将来、妊娠や出産時のデータとして役立てることができる。
同町子育て健康課は、「核家族化で、若い母親が子育てについて両親に相談できないケースも多い。双方向でやり取りして、出産や子育てで悩みを抱える女性の不安解消に努めたい」と話している。
民間有識者の組織「日本創成会議」(座長・増田寛也元総務相)の推計によると、人口の流出で、子供を産む中心世代である20~39歳の女性が減るなどして、同町の人口は現在の約2万900人から、2040年には1万871人にまで減るとされる。
http://www.yomiuri.co.jp/local/gunma/news/20140922-OYTNT50398.html