1人が死亡、6人がけがを負った今年6月のJR池袋駅前(東京都豊島区)での乗用車暴走事故で、東京地検は12日、会社員の男を自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死傷)の罪で起訴した。危険ドラッグ特有の即効性で、男が吸引した約1分後に突然意識を失ったことが事故原因になったとみている。
起訴されたのは、埼玉県吉川市の名倉佳司容疑者(37)。発表などによると、名倉容疑者は6月24日午後8時前、豊島区西池袋1丁目で乗用車を運転中、危険ドラッグに火をつけてたばこと同じように吸った。1分間は正常に運転し、横断歩道の前で停止したが、発進後はハンドルやブレーキを操作した形跡がなかった。車はカーブを直進して歩道に乗り上げ、通行人を次々とはねた末に電話ボックスに突っ込んで止まった。
事故に至る様子は防犯カメラに映っており、名倉容疑者も「横断歩道で停止したところまでは覚えている」と供述。地検は、名倉容疑者が発進直後に急に意識を失ったと判断した。使用していた危険ドラッグは、極めて即効性が高いものだったという。
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