[ カテゴリー:子育て ]

子どもの結婚を邪魔する「ヘリ親」と「毒親」の特徴

【相談者:20代女性】
付き合って1年以上になる男性がいます。見た目は普通です が、市役所の役職についていて人柄も優しく、できれば結婚したいと思っています。彼の方も私のことを大事な存在だと言ってくれていますが、「結婚は考えら れない」と言われました。彼の母親が私との結婚を認めないだろうと言うのです。その理由も、私の何かが至らないからというのではなく、母親が息子を手放し たくないからという納得のいかないもの。
子どもを結婚させたくない親なんているのでしょうか?

●A. “子離れできない親”は、現代社会が生み出した“病”かもしれません。

ご相談ありがとうございます。婚活カウンセラーの上枝まゆみです。

私が過去に面談させていただいた方の中にも、ごく少数ではありますが、同様の悩みをお持ちの方がいらっしゃいました。

初めてそういう方に遭遇したとき、私自身も戸惑いましたよ。私にも、適齢期の子どもがいます。ですから、子どもが結婚して幸せになってほしいと思うのが“親として当たり前”だと思っていたのです。

しかし、そうではない親御さんもいらっしゃると知り、どういう心理なのだろうかと、いろいろ調べました。“子供を結婚させたくない親=子離れできない親”という観点を持って、説明しますね。

●子離れができない親(1)『ヘリ親(ヘリコプター・ペアレント)』

空を旋回するヘリコプターの様に、子どもを常に観察している親のことを指します。

米国人医師フォスター・クライン氏が、『愛情とロジックのペアレンティング-子供に責任を教える』という著書で使ったのが最初とされる言葉です。

特徴としては、「子どものことに頭を突っ込み過ぎ」「子どもの生活を管理し過ぎ」「子どもの行動を守り過ぎ」などなど。モンスター・ペアレントの進化系だとも言われています。

このパターンの親御さんの場合、子どもの結婚を望まない程ではないのですが、結婚相手のことを親御さんの感覚で評価し子どもに押し付けます。

ま た、結婚後の干渉も異常です。ある母親は、別居している娘夫婦の家の合鍵を持っており、我が家同然に出入りして、独身時代と同様に娘に干渉すると、旦那さ んが嘆いていました。しかも、母親の行為を娘は非難するどころか、「親子なんだから当然でしょ」と言い放ち、旦那さんを責めるのだそうです。

●子離れができない親(2)『毒親』

ヘリ親とは違い、精神的に追い込まれていて、子どもに異常的な依存・執着をしている親のことを指します。『毒親』なんて酷い表現ですが、スーザン・フォワード著の『毒になる親』が語源になっています。

『毒親』の究極は、“身体的虐待”“性的虐待”“心理的虐待”“ネグレクト”などが恒常的に存在して、『機能不全家族』となり、家庭崩壊に至ることもあります。

そこまでには至らなくとも、次のような特徴を併せ持つ母親も『毒親』と呼ばれているようです。

・親面を偉そうにアピールする
・毒親自身の利益や都合が最優先
・子どもが自分より幸福になることに耐えられない
・大人になれない

このほかにも多様な特徴はありますが、“子どもを結婚させたくない”という気持ちに直結する部分はこのあたりだと思います。

精神科医の熊代亨氏は、『毒親』になってしまう人に見られる傾向を4つ掲げています。

・生活や子育てに対する不安の強い母親
・心身の病気を患って余裕のない母親
・母親自身が心理的充実に飢えている
・家庭にしっかりした父親の存在感がない

ち なみに、厚生労働省のデータによりますと、平成23年度の精神疾患者数は320万人となっていますが、これは医療機関にかかった人数ですから、潜在的には もっと多いはずですよね。ここまで精神疾患者が激増している現在、『毒親』の潜在数も少なくないのではないかと私は推測しています。

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いかがでしたでしょうか。

アナタの彼氏の親御さんが、過干渉なだけの『ヘリ親』なのか、精神的に圧迫されている『毒親』なのか、どちらかはわかりません。けれども、どちらせよ、今の状態のまま“結婚”することは難しい状況ではないかと思います。

な ぜなら、彼と親御さんの問題に、アナタが口出しすることはできないに等しいからです。彼が親御さんよりもアナタのことを大切だと思ったとき、そこから先は “彼の戦い”です。一度じっくりと、彼と親御さんとの関係について、腹を割って話し合ってみることが必要かもしれませんね。

(ライタープロフィール)
上 枝まゆみ(婚活アドバイス専門家)/元大手結婚相談所のアドバイザー。大手の営利優先主義に疑問を持ち、個人で仲人業を始める。過去に大手興信所のカウン セラーも経験しており、婚活だけに突出せず恋愛や結婚、さらに離婚問題に対しても幅広い感心を持つ。娘が中学時代にひきこもりになったことで、「病み系」 や「中二病」といわれる音楽や文学にも知識を広げている。20代の頃に集英社『月刊コバルト』で短編新人賞佳作受賞。

http://news.livedoor.com/article/detail/9247665/

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