JA新潟みらい(新潟市南区)は、同市西区亀貝に県内最大規模となる直売施設の建設に着手した。オープン予定は来年6月。地元農産物の直売に加え、ジェ ラート(アイスクリーム)や総菜などの農産物加工品の製造・販売所や、食と農を学ぶ教室も併設し、年間売上高10億円を目指す。
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◆6月オープン
名称は「たくさん、いっぱい」を表す新潟市の方言「いっぺこと」に英語の「コート(中庭)」をかけた「いっぺこ~と」。同JAの直売所としては9店舗目となる。国道116号亀貝インターチェンジ近くに開業する。
建設費は約10億円。農林水産省が進める農業の6次産業化に向けた補助金を利用する。
施設総面積約1520平方メートルは県内最大。うち1400平方メートルの鉄骨造平屋の加工・販売施設には、新潟市や五泉市、阿賀町などの組合農家が生 産した果物・野菜と花卉(かき)、コメを仕入れ直売。ジェラート、総菜、豆腐の工房も設ける。目玉となるジェラートは、ル・レクチェやサツマイモ、イチゴ など季節に応じて品ぞろえを変え、常時15種類程度を用意する。
◆食農教室や収穫体験
食農教室や休憩スペースなどを兼ねた120平方メートルの交流促進施設、約180台収容可能の駐車場、収穫体験などができる1300平方メートルの圃場も併設する。
県によると、県内直売所は620店前後で推移しているが、「生産者の顔が見える地産地消の農産物」を求める消費者の増加が追い風となって、年間販売額は年々上昇。平成25年は過去最高の117億円となった。
牽引(けんいん)役は収益力のある大型店舗で、同JA営農経済部の高橋正好次長は「農家の販路を広げ、収入を増やす手段にしたい」と直売所に期待した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140912-00000021-san-l15