奈良市は 1日、子育て中の母親らの就職活動を支援するため、市有施設で無料の託児サービスを実施する独自の事業を始めると発表した。対象者はハローワークを利用し て職探しをしている人で、年内の受け入れ開始を目指す。施設の一部を改修して専用スペースを設け、保育士2人を配置して就学前の子どもを預かる。全国でも 珍しい試みといい、奈良市は「働く意欲のある母親たちを後押ししたい」としている。場所は市街地の中心にあって利便性が高い市役所を想定し、受け入れ時間帯は日中を予定している。9月議会に提出する2014年度補正予算案に施設改修費や人件費など320万円を計上する。
厚生労働省が各地に設置しているマザーズハローワークなどには子どもが遊べるキッズスペースなどがあるが、企業の面接や説明会の際には子どもを預かってくれる先を探す必要がある。こうした声を踏まえて奈良市は“就活”支援の独自事業を検討し、無料託児サービスを考案した。
同市の調査によると、全国の中核市(全43市)のうち2市が市役所で託児を受けているが対象は来庁者で、就労支援策として考えているのが特徴だ。【宮本翔平】
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