現代の女性は子どもを持つタイミングで、「専業主婦か、兼業主婦か、在宅ワーク主婦か」という選択をしなくてはいけない状況にありますよね。
では、どういう考え方で選べばいいんでしょうか? 子どものためには専業主婦がいいのか、将来の教育費なども考えると仕事を続けるべきなのか……。しかし、外で仕事をするとなると保育園代も結構高いし……など選択は容易ではありません。
でも、そんな悩みを抱えているのは日本の女性だけじゃないようです。
『ワシントン・ポスト』に掲載された、自身も3人の子どもを持ちながら働く心理学博士のサマンサ・ロッドマンさんによる『A quiz to determine whether you should be a SAHM, WAHM or WOHM(専業主婦、兼業主婦、在宅ワーク主婦、どれになるか決めるためのクイズ)』という記事を参考にしながら今回は考えてみます。
■質問「楽しいことと聞いて、何が思い浮かびますか?」
この記事ではいくつかの質問が提示され、それに対する答えとして自分にもっともあてはまるものを選ぶことで“専業主婦”“兼業主婦”“在宅ワーク主婦”のうち、どれがその人に合っているかを判定できる、というものなのです。実際の質問をいくつか抜粋しましょう。
質問1.)楽しいことと聞いて、最初に何が思い浮かびますか?
a.子どもから「お弁当が美味しくない」「コップの色が気に入らない」「TVで『アナと雪の女王』を流す回数が違う(ヒント:正解は「無限回」)」と文句を言われること。
b.子どものお迎え時間を心配する必要がないので遅くまで残業できる人から、パワーポイントのプレゼンを批判されること。
c.ボスからは仕事時間が短すぎと、ベビーシッターからは仕事時間が長すぎと不平を言われること。
質問2.)自信をなくしたいとき、どんな質問をされたいですか?
a.「1日中何してるの?」
b.「どうしていつも子どもと会えないことに耐えられるの?」
c.「わー、なんて楽そうな生活。いいとこどりだね!」
質問3.)夫と大げんかするとしたら、夫の最悪のセリフはどれ?
a.「オレは働いてるんだ。休みが必要なんだ。」
b.「キミが家にもっといてくれれば、子どもたちもあんなに暴れないと思うよ。」
c.「掃除を外注するなんてわけがわからない。仕事の合間にやればいいだろう。」
ロッドマンさんの質問リストはこのあとも続きます。察するに、答えの記号のなかでaが多い人は、専業主婦、bなら兼業主婦、cなら在宅ワーク主婦が向いている……ということのようですが、どの選択肢も選びたくなくなるようなものばかりですよね。
■どれもラクじゃないけど「親がハッピーなら子どももハッピー」
実は、ロッドマンさんの意図もまさに”どの選択肢にも大変さがある”と示すことにあります。が、ママたちを悲観させたいワケではありません。むしろその逆 で、ロッドマンさんは「結局子どもは親が専業か兼業かなんて気にしていない」と言っています。それは数多くの調査結果で証明されているそうです。
でももちろん親が子どもの発達にまったく影響ないわけではなく、「親がハッピーなら、子どももハッピーになる」とロッドマンさんは言います。Forbes 誌にも取り上げられた「Maternal depression and child development(母のうつと子どもの発達)」という論文でも、母親がうつ状態だと子どももうつや不安が大きくなったり、勉強ができなかったり、行 動上の問題も多くなってしまうということが示唆されています。
ですので、たとえば「子どものために家にいた方がいい」と思って仕事をやめたとしても、外で働かないことがママにとってストレスになってしまうなら、むしろ子どもにとってマイナスになりうるということです。逆もまたしかりです。
■「リラックスして、自信を持つこと」もとっても大事!
また、専業主婦でも兼業主婦でも、良いママであろうとするあまり“自分の子育てには何か足りないのではないか”と自信を持てなくなってしまう人がいます。 が、つねに子育てを再優先する姿勢の人はうつになりやすいという調査結果も、同じくForbes誌で取り上げられています。
ロッドマンさんはこれらの調査結果を総合し、「子育てにおいては、リラックスして自分が良いママだと自信を持つのが一番」だと言います。
つまり専業か兼業かそれ自体ではなく、自分ができる子育てに自信を持って、くよくよしないことが大事ということです。
http://news.ameba.jp/20140831-164/http://news.ameba.jp/20140831-164/