[ カテゴリー:福祉 ]

障害者いきいき 自立支援の麺処

◇和気に開店 滑り出し順調

◇運営の社福法人 長期就労、安定収入目指す

知的障害者が調理や接客を行ううどん・そば店「麺処(めんどころ) 味彩(あじさい)」 が、和気町原にオープンした。同町で障害福祉サービス事業所を運営する社会福祉法人が、一般企業への就職が難しい状況にある障害者の自立支援を目的に運 営。開店1か月で1000人以上が来店する順調な滑り出しで、同法人関係者は自分たちで働き場所を創り出す道を模索している。(近藤真史)

店を運営する社会福祉法人は「藤の里」(長尾憲樹理事長)。菓子やパンの製造などを行う事業所「藤工房」を和気町藤野で運営し、知的障害者約60人が利用している。

藤工房によると、利用者は、特別支援学校を卒業して一般企業に就職したものの、同僚らの心ない言葉などで傷つくなどして仕事の継続が難しくなり、工房に通うようになったケースが多いという。

また、同工房で利用者が受け取る月額工賃は平均約1万6000 円で、利用者の親の高齢化が進む中、「今のままでは将来に大きな不安があり、利用者が安心して働ける職場を自らの手でつくる必要がある」と判断。国と町が 土地・建物を所有する飲食店用店舗の使用公募に手を上げた。

改装費など約700万円を工面し、87平方メートル、40席の 店舗を整えた。工房利用者から希望者を募って18~43歳の6人を採用し、6月から調理などの訓練を続け、7月17日に開店。近くの農家の協力で野菜を安 価で仕入れるなどし、昼の定食を500円と低価格で提供したことで、町内外から客が集まるようになった。

6人は同工房支援員3人の助けを借りながら、スムーズに調理などをこなし、工賃はパン作りの3・5倍に。当瀬剛さん(43)は「厨房(ちゅうぼう)の仕事をたくさん覚えたい」と意気込む。工房の延藤美智子施設長は「親の高齢化が進み、障害者の自立は急務。障害者が安心して長く働け、安定した収入を得られる環境作りを進めたい」と話す。

障害者総合支援法で定められた就労支援の障害福祉サービス は、▽一般企業の雇用は難しいが、雇用契約に基づく就労は可能な人が対象の就労継続支援A型▽一般企業の雇用も雇用契約に基づく就労も難しい人が対象の同 B型▽一般企業の雇用が可能な人が対象の就労移行支援――に分けられる。厚生労働省の調査によると、就労移行支援事業所では一般企業への就職は20・2% (2012年度)に達するが、A、B両型ではわずか3・7%だ。

各事業所では、菓子箱組み立てや飲食店運営、清掃など様々な作業を実施。利用者数、利用状況によって国や県などから事業所に報酬が入り、利用者は作業に応じて工賃を受け取る。

県によると、A型はB型より障害が軽い人が働くケースが多 く、作業内容が容易なB型より工賃が高い傾向にある。2013年度の県内平均工賃はA型(104施設、1789人)で6万7005円。B型(145施設、 3006人)で1万2126円だった。県は国の指示でB型の工賃を引き上げるため、12年度から毎年度目標を立て、B型施設に今年度の目標(1万6500 円)を達成するよう働きかけている。

藤工房や味彩はB型。マンゴー栽培に取り組む瀬戸内市のB型 施設「せとうち旭川荘」では、菓子箱組み立てなどの仕事で平均8300円だったが、マンゴー栽培で1万円への増額が目標だ。小林由典所長は「B型の通所者 にできる仕事は限られる。製品ができても、販路の確保が福祉施設には難しい。マンゴー栽培でも適任者は5人しかいない。もっと、多くの人が可能な仕事が必 要だ」と話す。

http://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20140826-OYTNT50303.html

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