【ママからのご相談】
初めて相談します。一戸建て住宅に住んでいますが、近所の子どもたちが家の前の道路で大騒ぎをしながら遊んでいます。車を出すときに、ぶつかりそうになっ たので、子どもに、「危ないから気をつけてね」と優しく注意したところ、「ママに言いつけてやる!」と言い返されました。
最近、『道路族』という言葉を耳にしますが、道路で平気で遊ばせている親の気持ちが理解できません。道路は危ないのに、どういう考えで、遊ばせているのでしょうか? 3歳の子どもがいますが、絶対に道路では遊ばせません。
●A. 道路で遊ばせる親たちの意見をご紹介します。
こんにちは。ママライターのKOUです。
最近、ネット上などで話題の『道路族』に関するご相談ですね。
ネットメディアなどによると、『道路族』とは、“道路で大騒ぎして遊ぶ子どもたちとその親”を指す言葉で、ご近所トラブルの原因になっていると言います。
●道路族にまつわるトラブル
ご相談者さんのように、「危ないから」「うるさいから」と、子どもに注意すれば、それが原因で子どもの親とトラブルを引き起こし、親子から嫌がらせを受けるという事例もあるそうです。
7月には、ある情報番組で道路族について取り上げられた際に、その是非を問う議論がツイッターなどを中心に巻き起こりました。また、番組内では、平日 4~6時までを遊んでいい道路に開放するなど、福岡県の箱崎商店街による取り組みや、千葉大学・木下勇教授の「子供に“道路遊び”の教育をさせることがい い」との指摘も紹介されました。
とはいっても、道路族とのトラブルに遭っている多くの方々が、具体的な対応策を見つけられずに泣き寝入りしているのが現状のようです。
では、道路族から受けた被害とはどのようなものでしょうか?
・大声を出すといった騒音被害
・車や自転車でひきそうになるなど事故を起こす危険
・駐車場から車を出せなくなるなどの通路妨害
・ボールを取りに庭に黙って入ってくるなどの住居侵入
以上、ほんの一部ですが、道路族と呼ばれる親子から受けた被害例です。
中には、自治体や警察などに相談されたり、(被害を受けないように)家を売って引っ越されたりするなど、各ご家庭の価値観の違いだけでは済まされない深刻な社会問題にもなっているようです。
このような状況を踏まえ、実際に道路で遊ばせている親たちが、なぜ遊ばせているのか、そして、周りの苦情などについてどう受け止めているのか。ご意見を聞いてみました。
●道路で遊ばせる親の意見集5つ
●(1)「怒られたことだけやらないようにする」
『公園だと、他の子どもとけんかになるので家の前の道路で遊ばせている。先日、花火をしていたら、近所の人に、「うるさい!」と怒られました。近くの公園 だと、花火禁止なので。花火ができなくて困ってしまいましたが、あまりクレームされると住みづらいので怒られたことだけやらないようにしています』(小学 生、幼稚園児のママ)
●(2)「自宅前の道路ならば問題ない」
『ちょうど、(道路が)行き止まりの家に住んでいるので、自宅の目の前で遊ばせています。車も来ないし、自宅前だから迷惑は掛けていないと思います。たま に、子どもたちがはしゃぎながらバトミントンをしていると、通り掛りの近所の人が驚いた顔をしているときもありますが、注意まではされなかったので、安心 しました』(小学生のママ)
●(3)「(道路以外に)遊ぶ場所が近所にないから」
『あまり、近くに広い場所がないので、道路で子どもが自転車に乗る練習をしたり、キャッチボールをしたりしています。公道だから、みんなのものでしょう? 私たちも使わせていただいています。いい大人が猛スピードで自転車をこいでいるときは頭に来ます。危ない。車や人が通るときは、よけるようにしていま す。だから、車ならばクラクションを鳴らしてくれれば、必ずよけます。文句を言うなら、子どもを遊ばせる場所を提供してください』(小学生、幼稚園児のパ パ)
●(4)「道路で水遊び。罪悪感はない」
『子どもが外で遊びたいと駄々をこねたとき、とりあえず、自宅周辺の道路で遊ばせています。夏は、ビニールプールを持っていって(道路で)水遊びをさせま す。庭がありませんから。人目は気になりますが、他のご家庭も遊ばせているので、あまり罪悪感はありません。子どもには、一応、大きな声を出したりしない ように言い聞かせていますが。うるさいと感じるお宅もあると思うので、気をつけているつもりです。今のところ、苦情はないですよ』(保育園児のママ)
●(5)「防音対策の家が多いので、迷惑は掛けていない」
『うちは、少し離れた道路で遊ばせています。そこは車や人通りが少なく、近所のママさんのお宅前の道路なので、大丈夫かと。子どもを遊ばせている間は、お しゃべりしています。小声で話していますし、子どもたちは多少騒いではいますが、騒音というほどではないと感じます。新興住宅街で、おそらく、わが家も含 め、防音対策のしっかりした家が多いはずだから、迷惑は掛けていないはずです』(小学生のママ)
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以上、5人のご意見をご紹介しました。
確かに、都心部を中心に子どもが遊べる場所が少なくなったというご意見はもっともだと感じますが、道路は子どもが遊ぶために作られた場所ではありません。昔の道路とは違い、車やバイク、自転車などを使う人も多いですから、事故などの危険が伴う可能性が高いです。
ご相談者さんが、ご近所の道路族の親子に注意を促しても、今はのれんに腕押しかもしれませんが、子どもたちには道路で遊ぶ“怖さ”を繰り返し伝えていくこ とは大切かと思います。もしかすると、子どもたちは、道路でのマナーについて、親から全く教えてもらっていないかもしれませんからね。
またのご相談をお待ちしております。
(ライタープロフィール)
KOU(ママライター)/大学卒業後、新聞社に入社。地方支局や芸能部などで、10年間にわたり記者生活を送った。あっとういう間に30半ば目前に。「こ のままでは結婚できない」と思い立ち、婚活に専念(?)しようと、退職。数か月後には結婚相手を見つけた。36歳で1人目を出産。育児中には通信講座で保 育士の資格を取得、少しは役に立っているのか、息子もすくすく育っている。現在は、のらりくらりと在宅でライター業を営む。
http://news.ameba.jp/20140820-573/