強い台風11号は10日、四国、近畿地方を縦断後、日本海を北上し、11日午前9時、北海道の西海上で温帯低気圧に変わった。
10日に四国や近畿南部で記録的な大雨となり、各地で河川の氾濫が相次いだ。気象庁は引き続き、土砂災害に警戒を呼びかけている。
総務省消防庁によると、11日午前9時までの合計で、8県の約58万人に避難指示が、18道府県の約121万人に避難勧告がそれぞれ出された。昨年9月の台風18号(避難指示約52万人、避難勧告約119万人)を上回る規模となった。
読売新聞の11日午前11時現在のまとめでは、和歌山市で1人が行方不明となり、22府県で89人が重軽傷を負った。床上・床下浸水は15府県で少なくとも約1700棟。避難指示・勧告も、8道県で約6300人に出ている。
気象庁によると、台風は10日午前6時過ぎに高知県安芸市付近に上陸。四国を縦断した後、兵庫県赤穂市付近に再上陸し、同日午後、京都府舞鶴市付近から日本海に抜けた。
三重県全域に出されていた大雨特別警報は10日午後5時15分までにすべて解除された。
台風に伴う降り始めから10日夜までの総雨量は、高知県馬路村1081ミリ、徳島県上勝町817ミリ、三重県大台町661・5ミリ、和歌山県田辺市650ミリなど。最大瞬間風速は、高知県・室戸岬で52・5メートル、和歌山市・友ヶ島で44・8メートルを観測した。
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20140811-567-OYT1T50024.html