今回は新鮮な旬の魚を求めて神奈川県の三崎漁港を訪問。今が旬のいわしやあじを使って香ばしい「あじ茶漬け」と酸味を利かせたサラダ風「いわしのレモン蒸し」をつくる。
1.EPA・DHAが豊富な旬の青魚を食べよう!
7月~8月はあじといわしが旬の季節。あじ・いわし・さんま・さばなど青魚の脂には、動脈硬化を抑制する作用などがあるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が豊富に含まれています。こうした魚の脂は酸化しやすいので、新鮮なものを食べることが大切です。今回は、食欲が低下しがちな夏にお勧めの、酸味を利かせた料理とさっぱりしたお茶漬けをご紹介します。
●いわしのレモン蒸し
(1人分 エネルギー量141kcal/塩分量0.9g)
材料(2人分)/分量
いわし・・・小4匹(正味50~60g)
たまねぎ・・・1/2コ
レモン(薄切り)・・・5~6枚
(うち2枚は飾り用として別にとっておく)
塩・・・適量
酒・・・大さじ2~3
ポン酢しょうゆ・・・小さじ2~3
ゆずこしょう・・・少々
ごま油・・・小さじ1/3
ルッコラ・・・2~3枚
レタス・・・1枚
ラデュッシュ・・・1/2コ
オリーブ油・・・小さじ1
塩・こしょう・・・各少々
☆作り方
(1)いわしを「大名おろし(※1)」にする。塩少々をふったバットにいわしを置き、塩少々をふって30分間おく。
(2)たまねぎを薄い輪切りにして、水にさらす。
(3)いわしを塩水で洗い、布巾で軽く押さえて水けをとる。バットにたまねぎを敷き、いわしの皮を上にして並べる。その上に残りのたまねぎとレモンを重ねて酒をふる。
(4)蒸し器にバットを入れて、強めの中火で約8分間蒸す。
(5)ポン酢しょうゆ、ゆずこしょう、ごま油を混ぜたたれをつくる。ルッコラとレタスをちぎり、オリーブ油と塩・こしょうであえておく。ラディッシュを切る。
(6)蒸し上がったら、皿にたまねぎを敷き、いわしをのせて、5のたれをかける。その上に、レタス、ラディッシュ、飾り用のレモン、ルッコラを飾る。
●あじ茶漬け
(1人分 エネルギー量209kcal/塩分量0.9g)
材料(2人分)/分量
あじ・・・1匹(正味60g)
塩・・・適量
ご飯・・・茶碗2膳分
奈良漬け(なければしば漬けなどでもよい)・・・24g
青じそ・・・3枚
白いりごま・・・適量
だし(※2)・・・適量
塩・・・少々
うす口しょうゆ・・・少々
☆作り方
(1)あじを「大名おろし(※1)」にする。塩少々をふったバットにあじを置き、さらに塩少々をふって30分間おく。
(2)あじを塩水で洗い、布巾で軽く押さえて水けを取ったら、網焼きにする。身を下にして強火で焼き始め、すぐに数回裏返す(こうすることで魚が網にくっつきにくくなり、焼けたときに反りかえるのを防ぐことができる)。
(3)奈良漬けと青じそをせん切りにする。
(4)網から魚のあぶらがたれてきたら焼きあがっているので火を止める。あじの粗熱がとれたら、身を軽くほぐしておく。
(5)茶碗にご飯を盛り、白いりごま、あじ、奈良漬け、青じそをのせる。だしを温め、塩とうす口しょうゆで味を調えてかける。
※1 手早く簡単にできる魚のおろし方。中骨に多くの身が残ることからこの名がついたといわれている。
【ポイント】
(1)なるべく動かさない。おろす前は氷水に入れておく。
(2)ぜいごは、魚を布巾で押さえながら、尾びれから包丁を入れて前後に動かして取る。
(3)頭と胸びれを切り落とし、おなか側を手前において、えらと内臓を取り除く。内臓は包丁の刃元を使ってかき出すとよい。
(4)内臓を取った魚を水の中に入れて、歯ブラシを使って血合いをきれいに取り除く。魚を水洗いした後、布巾で優しく水分を拭き取る。
(5)中骨に沿って包丁を入れ、一気に斜め下に引き下げるように包丁を動かしながら中骨より上の身を切り取る。反対側も同様に行う。
(6)腹骨をそぐように切り落として完成。
※2 おいしいだしのとり方
【ポイント】
(1)水1Lに昆布10gを入れて、冷蔵庫に一晩おく。
(2)昆布を取り出して火にかけ、沸騰したら火を止めて、削り節35gを加える。
(3)アクを取り、削り節が沈んだら、こして完成。
レシピ作成:日本料理店 店主 舘野 雄二朗 (たての・ゆうじろう)
☆青魚の脂の健康効果などについては
きょうの健康テキスト 7月号に詳しく掲載されています。
NHK「きょうの健康」2014年7月17日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/kenkotoday/life/kenkotoday-20140717-h-001.html