時代は不景気です。あなたは、失業してしまったか、収入が不足しているかもしれません。もしそうなら、倹約した生活を送り、破綻を防がねばなりません。今回は、ホームレスにならずに生活費を劇的に下げる方法を伝授します。
とはいえ、「一円で快適な生活を送る方法」みたいな魔法の話ではありません。本当に安く生活したいなら、何らかの犠牲は必要です。このガイドでは、生活費を切り詰めるための私や友人たちが実際に行ったことの中から、特に効果的だったものを紹介します。
あなたが収入不足で困っているなら、このガイドで支出を減らし、少しでも生活を楽にしてください。あるいは、限られた収入の中でもっと生活を楽しみたいなら、特定の分野の支出を減らし、好きなことへお金を回す助けにもなります。例えば、私は友人と外食するのが大好きなので、普段はできるだけ安く自炊をします。コストを減らしたい分野がはっきりしている場合は、このガイドの該当部分だけを読めばOKです。全般的に生活費を切り詰めたい人は、全体を読み通すことをオススメします。
格安で住める場所を見つける
一人暮らしであれ、誰かと同居しているのであれ、おそらくあなたは住居費に必要以上のお金を払っています。賢く物件を探せば、生活費を劇的にカットできます。
アパートではなく空き部屋を借りる
誰もが現金収入を少しでも増やしたいと思っています。家主たちだって例外ではありません。空き部屋を貸し出している家がたくさんあります。大きなアパートを友人とシェアするよりは、誰かの家を間借りできないか探してみましょう。離れがある家もたくさんあります。ハウスシェアのように住まわせてくれる家族もいます。大抵の場合、光熱費は家賃に含まれており、家賃も相場より安いはず。貸し部屋がなかなか見つからない時は、「Airbnb」のような、一時貸しのサービスもチェックしましょう。長期滞在者はさらに値下げしてくれるオーナーもいます。気軽に尋ねてみましょう。
逆に、あなたが家やアパートを借りていて、家賃が負担になっているなら、空き部屋を貸し出すことを検討しましょう。もちろん、Airbnbなどのサービスも利用できます。
おばあちゃんと暮らす
自分のおばあちゃんでなくてもかまいません。他の人のおばあちゃんでもいいのです。つまり、ルームシェアを探すときに、何らかの条件がついているものを見つけます。例えば、年配者と一緒に暮らすとか、家の手伝いをする、などです。条件によっては、ただ家の人と仲良くしたり、簡単な家事を手伝うだけでいい場合もあります。年配者と暮らすのは気が進まないという人は、身体的、あるいは精神的にハンディのある人をサポートしながら暮らすオプションもあります。また、週に一度、家全体を掃除するという条件で、部屋を無料で貸してくれるオーナーもいるでしょう。地域の掲示板(Craigslistとか)をあたってください。ただし、良い物件が見つかるまで時間がかかることも。我慢強く探しましょう。あるいは、掲示板で自ら募集するのもありです。
引っ越す前に不要品を売る
家具は別として、あなたの持ち物が普通サイズの車に積みきれないとしたら、物が多すぎます。荷物は少ないほどスムーズです。例えば、荷物が少なければ、いい物件が見つかったときにすぐに移動できます。ノマド暮らしをしろとは言いませんが、あなたがいま置かれた状況なら、物よりも現金を持っていたほうがいいはず。不要品は売り払って現金に変えてしまいましょう。
どれが不要品かを決めるルールはひとつです。過去半年使っていなければ、それは不要品です。中には思い出の品もあるでしょうが、今使っていないのなら思い切って処分します。また、多少の利便性は犠牲にしてください。例えば、機能が重複している物(携帯カメラが使えないときのための小型デジカメや、似たような服)、電化製品(電子レンジ、皿洗い機、生ごみ処理機)など、なくても生活できる物はすべて不要品です。それらがない生活は想像できないと言うかもしれませんが、実際そうでもありません。おそらく数ヶ月後には忘れています。
冷凍や缶詰の食材で簡単な料理を作る
生活費を切り詰めたいなら、生鮮食品は諦めてください。とはいえ、毎日、冷凍食品をチンして食べろとは言いません。もっとも冷凍食品は意外と高価です。そうではなく、冷凍と缶詰の食材で自炊するのです。冷凍や缶詰の食材は安価で長持ちします。また、安くまとめ買いもできます。
生鮮食品を使わないと聞くと、あまりいい気持ちはしないかもしれません。しかし、食品店に並んでいる食材だってそれほど新鮮とは限りません。産地直送でもない限り、冷凍や缶詰のほうが新鮮だったりします。おまけに冷凍や缶詰のほうが安く買えます。では、どんな食材を揃えればいいでしょうか?
- 野菜。より健康な食事をしたいなら、野菜の色に注意を払ってください(基本、濃い色の野菜ほど健康に良い)。
- 豆類。豆は安価で調理も簡単、おまけにおいしくて健康的です。豆が苦手な人は、玄米やキンワなど、繊維が多い穀物でもOK。
- 鶏肉や魚。(ベジタリアンは肉の代わりに豆腐が使えます。ただし、比較的高価でナトリウムを含んでいます)
こうした食材を使いこなせば、健康的でバラエティに富んだ食事を自炊できます。黒豆、野菜、肉(豆腐)、少量のオリーブオイル、ガーリック、塩があれば、わずか数ドルでおいしい炒めものが作れます。
鳥の胸肉と、ガーリックグリーンビーンズとマシュルームの付け合せも素晴らしい食事です。レンズ豆と玄米を少し加えてもOK。少ない食材をシンプルに調理するだけ、ややこしいレシピと格闘する必要もありません。
最初は物足りなく感じるかもしれませんが、冷凍と缶詰の食材だけでどれほど素晴らしい料理ができるかを知って、きっと驚くでしょう。これ以上に安く手軽に作れて健康的な食事はありません。
ファイナンスを健全化する
ここまでで、住居費と食費を大幅に削減できたはず。基本的な生活はうまく回り始めたと思います。今度はファイナンスに秩序を取り戻すべく手を打ちましょう。
余った現金を賢く使う
生活費を切り詰める最大の利点は、使える現金が増えることです。増えたお金を賢く使ってください。おそらく真っ先に思いつくのは貯金でしょう。貯金は銀行にお金を預けるだけで始められます。しかし、あまり良い選択肢とは言えません。例えば、Roth IRA(米国の年金プランの1つ)は人気のある投資先のひとつです。預けたお金は長い間使えませんが、大きなリターンとなって返ってきます。投資の知識がない人は、株式シミュレーターを活用してください。
とはいえ、すべての現金を貯金や投資に回してはいけません。たまに遊びに出かけるためのお金をとっておきましょう。遊びは精神の健康にも重要です。人間の自制心には限界があります。楽しみがなければうまくやっていけません。倹約とは浪費をしないことです。一円も使わないことではありません。
債務解消計画を立てる
借金がある人は、返済計画を立ててください。また、クレジットカードの使い方に問題がある人は、これ以上カード負債が増えないよう対策を講じてください。カードをはさみで切る、磁気データを消去する、氷の中に閉じ込める、信頼できる友人にカードを預けるなど、カードを使えない状態にするのもひとつです。また、ショッピングサイトに登録したカード番号も消去しておきましょう。次に、支払うべき請求書のリストを作ります。その中から、支払いを自動化できるものを選びます。できるだけ自動化するほうがベターです。支払日もまとめたほうがいいでしょう。毎月一回、自動支払がうまく行っているかをチェックしてください。
また、「BillShrink」のようなサイトを利用して、電気代を節約したり、不要なサービスを解約します。また、「Mint」などのサービスを使って格安の医療保険、自動車保険を見つけてください。支払額を減らすために利便性が犠牲になることもあります。最初は不便に感じるかもしれませんが、すぐに慣れるものです。
クレジットカード負債や学生ローンを抱えている人は、こうした対策をとって借金を着実に減らしてください。同時に生活費も切り詰めれば、他の人より早く返済を終えることでしょう。忍耐が必要ですが、将来的には必ず報われます。
Adam Dachis(原文/訳:伊藤貴之)
http://www.lifehacker.jp/2014/08/140805live_cheap.html