長崎県佐世保市の県立高校1年の女子生徒(15)が殺害され、同級生 の少女(16)が殺人容疑で県警に逮捕された事件で、池松誠二・県教育長は28日、報道陣に対し、県教委などによる命に関する教育について、「再構築して いきたい」と述べ、課題を検証したうえで見直していく考えを示した。
池松教育長は事件について、「ショックだった。胸が張り裂けそうな気持ちだ」と沈痛な表情を浮かべた。
命の大切さを伝える教育の効果については、「結果として事件が起きたことで、我々の気持ちや教育が子どもたちの心の底まで届いていなかったという印象だ」と述べ、「しっかりとした再発防止策を策定したい」と決意を語った。
心のケア専門家チームを初めて派遣
県教委は28日午後、2人が通っていた高校で、多くの子どもたちにトラウマが生じかねないような状況になっているとして臨床心理士や看護師らでつくる精神保健の専門家チーム(8人)を初めて派遣した。
チームは2003、04年にかけ、県内で未成年による重大事件が相次いだことを受け、05年に発足させた。活動は30日までで、ショックの大きい教職員や生徒への個別面談、保護者へのアドバイスなど、心のケアの視点から学校を支援する。
このほか、佐世保市も市子ども子育て応援センター(中央保健福 祉センター4階)に心の相談窓口を開設。8月8日(8月2、3日を除く)までで、午前9時~午後7時に保健師が対応する。事件に関して悩みを持つ人を対象 にした電話相談も受け付ける。相談電話は(0956・25・9718)へ。
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