[ カテゴリー:食の安全 ]

加工食肉のステーキを原因とする腸管出血性大腸菌O26食中毒

[新潟県福祉保健部生活衛生課]

今年5月から6月にかけ、新潟県、福井県、山形県のステーキチェーン4店で提供された加工食肉(脂肪注入された牛ヒレ肉)のステーキを原因として、腸管出血性大腸菌O26食中毒が発生しました。(患者数5人)

この加工食肉はチェーン店が一括で仕入れていたもので、検査の結果、加工食肉と患者便から同じ遺伝子型の腸管出血性大腸菌O26が検出されました。

食肉の表面に付着した病原微生物が内部に入り込む恐れのある処理を行った食肉には、「処理を行った」旨と「十分な加熱調理を要する」旨を表示する義務があります。
今回の事件でチェーン店が仕入れていた加工食肉には上記の表示がありましたが、チェーン店で十分な加熱調理がなされなかったことが食中毒につながったと見られています。

食肉表面の病原微生物が内部に入り込む恐れのある処理として、脂肪注入の他に次のような処理があります。

テンダライズ処理
食肉の原形を保ったまま、針状の刃で筋繊維を細かく切断する処理

タンブリング処理
食肉に調味液を機械的に浸透させる処理

結着処理
添加物を加えるなどして、食肉の断片を人工的に結着する処理。

これらの処理が行われた食肉には「十分な加熱調理を要する」旨の表示がありますので、みなさんも食料品店で食肉を購入する際は、表示をよく御覧いただければと思います。

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