春から夏にかけての「新じゃが」。街頭で聞いたところ、その新じゃがを使って作りたい料理のトップがポテトサラダでした。大人も子どもも大好きで、家庭でもよく作る料理ですが、あさイチアンケートでは、「水っぽくなる」「翌日になるとボソボソする」「作りすぎて余る」そして、「カロリーが高い」というお悩みが多く寄せられました。そこで今回は、その“四大お悩み”をスゴ技で解決しました。ワザを披露してくれたのは、創業80年の老舗洋食店3代目店主、ポテトサラダを追求して15年の研究者、ポテトサラダのレシピ50以上の料理研究家、栄養学の専門家などの達人たちです。
今回のテーマは、大人も子どももみんな大好きな「ポテトサラダ」。今や居酒屋さんや和食料理店でも大人気の定番メニューです。実は、海外でもポテトサラダが定番メニューだという国があります。ロシア料理店では、日本と同じようなポテトサラダと、ビーツとじゃがいもを層にしたサラダがあります。ビーツを使ったポテトサラダは、明治時代の文献「西洋料理法大全」にも登場していて、「ビーツとじゃがいもをマヨネーズと混ぜて用いる」と書かれています。ポテトサラダは百年余り前にロシアから伝わったという説もあるのです。
<紹介した店>
「青山ぼこい」(東京都港区南青山)
「ミーフバー」(ロシア料理店)(神奈川県横浜市中区)
■貧血予防につながるリメイク術
ポテトサラダを作りすぎてしまって食べきれないので、ほかの料理にリメイクしたい・・・。
そんなお悩みを解決してくれたのは、栄養学の専門家である浅尾貴子さんです。
紹介したのは単なるリメイク術ではなく、女性の多くが悩む貧血の2大原因「鉄欠乏症性貧血」と「赤血球の減少」を防ぐ2品です。鉄欠乏性貧血の予防につながる「野菜たっぷり春巻」は、普通に食べると、体内には5%ほどしか吸収されないほうれんそうの鉄分を、ポテトサラダのじゃがいもに含まれるビタミンCの働きによって、2~4倍も吸収しやすくします。
「赤血球の減少」を予防してくれるのは、「ロール牛肉のオーブン焼き」。ポテトサラダに葉酸が豊富なパセリを合わせるのがポイントです。パセリの葉酸が、牛肉のビタミンB12とポテトサラダのビタミンCと協力して赤血球のもととなる造血幹細胞の分裂を促し、牛肉の鉄分が分裂した細胞を赤血球へと変えます。こうして、新たに作られた赤血球が増えることで「赤血球の減少」による貧血の予防につながります。
■鉄欠乏症性貧血対策「野菜たっぷり春巻」
【材料・2人分】
・ポテトサラダ・・・200グラム
・春巻の皮・・・4枚
・ほうれんそう・・・1ワ(塩ゆで)
・青じそ・・・4枚
・パプリカ(赤)(黄)・・・各30グラム(せん切り)
・アボカド・・・40グラム(薄切り)
・オリーブ油・・・適量
【作り方】
1.春巻の皮に、ポテトサラダ、ほうれんそう、青じそ、パプリカ、アボカドをのせて巻く。
2.(1)に薄くオリーブ油を塗って、アルミホイルを敷いたオーブントースターの天板に並べて、5分ほど焼く(800~1000ワット)。
■赤血球の減少対策「牛肉ロールのオーブン焼き」
【材料・2人分】
・ポテトサラダ・・・150グラム
・牛肉(薄切り肉 赤身)・・・150グラム(6枚)
・塩、こしょう・・・各少々
・パセリ(生)・・・10グラム
・パン粉・・・大さじ2
・にんにく・・・小さじ1(すりおろし)
・オリーブ油・・・大さじ1
・粉チーズ・・・大さじ1
・パセリ(生)・・・小さじ1
・ミニトマト・・・3コ
【作り方】
1.ポテトサラダにパセリを混ぜ、塩・こしょうをした牛肉にのせて巻き、耐熱皿に並べる。
2.パン粉ににんにく、オリーブ油、粉チーズ、パセリを混ぜて、(1)の上にかけ半分に切ったミニトマトをのせる。
3.オーブントースター(800~1000ワット)で5分ほど焼く。
<取材協力>
浅尾貴子さん(女子栄養大学 助教)
番組およびこのページは特定の製品・店舗を推奨するものではありません。
製品・サービスの特性や使用上の制限、契約内容・条件などについては、各自におかれまして、メーカーや販売会社に十分ご確認ください。
NHK「あさイチ」2014年6月24日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/asaichi/life/asaichi-20140624-a-004.html