最近、性感染症にかかる人がとても増えています。その理由は「かかっても自覚症状が出にくいから」。自分が病気であることを知らずにパートナーとセックスして、その結果パートナーにもうつしてしまうことが少なくないのです。あなたが彼からうつされる可能性もありますが、逆にあなたが彼にうつすことだってあるかもしれません。
あなたのためにも彼のためにも、「彼や夫がかかるかもしれない性感染症」についてきちんと知っておきましょう。
今、日本でいちばん多いといわれている性感染症は「性器クラミジア感染症」。感染力がとても強い病気で、オーラルセックスでもうつってしまいます。男女問わず、この病気はかかっていても症状が出にくいのが特徴です。
残念なことに、風俗で安易なオーラルセックスサービスをする店が増えたことが、最近この病気が増えてきた原因のひとつともいわれています。
検査にかかる費用はだいたい3千~5千円程度。治療にもだいたいこれと同額程度がかかります。3割負担ならもっと安くなるでしょう。
次によく知られているのが「淋菌感染症」と「梅毒」。
梅毒は感染してから約3週間、淋菌感染症なら約1週間、症状が現れるまでの潜伏期間があります。心当たりがあるなら異常がなくても即病院へ行きましょう。もちろんふたりとも、です。
ちなみに女性が淋菌感染症にかかった場合は、男性と違って時間がたっても自覚症状が出てくることはあまりありません。
彼や夫がかかってしまったら、たとえ自覚症状がなくても一緒に治療を受けましょう。かかる費用はクラミジア感染症とだいたい同じです。
根本的な治療が難しい病気として知られているのが「尖圭コンジローマ」。これは性器のあちこちにイボができてしまう病気です。
「尖圭コンジローマ」は良性型のHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因です。このウイルスは、現在100以上の種類が報告されていますが、大きく、「良性型」「悪性型」の2つに分けられます。
女性に増えていると言われる「子宮頸がん」は、悪性型のHPV ウイルスへの感染が原因の1つだと言われています。
また、恐ろしい病気として知られている「HIV感染症」も、現在の医学では完治させることはできません。
HIV感染症に関しては、医療が進んで“死に直結する病気”ではなくなってきたものの、発症を抑えるためには一刻も早い治療が必要です。
男性は女性と違って、性感染症への感覚が違います。
女性の場合は「自分のためじゃなく、将来の赤ちゃんのために予防したい・治療したい」と考える人が多いですが、男性はそうではありません。
生物学上の感覚の差はどうしようもない部分はありますが、それでも夫婦や恋人である以上、あなたにも彼にもお互いの身体を守る責任があります。
ですから、感情的なことは置いておいて、「性感染症になったらどうするか」ということを、一度冷静に話し合っておきましょう。あまり気持ちいい話題ではないけれど、ふたりの愛を確認できる、いいチャンスにもなるかもしれません。
MocosukuWoman編集部
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