滋賀県警長浜署は5日、無料通信アプリ「LINE」に不正ログインして知人になりすます手口で、同県長浜市内の男女2人が計22万円相当をだまし取られたと発表した。詐欺と不正アクセス禁止法違反の疑いで調べている。大阪府警も4日、この1カ月足らずの間に同様の被害が12件(計約49万円)あったことを明らかにするなど、似た手口の事件が全国で相次いでおり、各地の警察が注意を呼び掛けている。
長浜署によると、被害に遭ったのは病院の男性職員(23)と女性看護師(23)。6月26日午後8時ごろ、2人のスマートフォンに同僚の男性医師(36)の名をかたる人物から、自分が忙しいことをうかがわせた上で「コンビニで電子マネーのプリペイドカードを買うのを手伝ってくれないか」という趣旨のメッセージが届いた。
信用した男性は16万円分、女性は6万円分のカードをそれぞれコンビニで購入し、電子マネーを使うのに必要なプリペイドカードの識別番号の写真をLINEで送信。2人は翌日、男性医師と話してだまされたことに気付いたが、既に電子マネーは全額使われた後だった。
ログインには利用者のIDやパスワード(PW)を入力する必要があり、滋賀県警はその入手方法を捜査。大阪の事件では、複数のサイトで同じメールアドレスやPWを使っている人が被害に遭った可能性が高いといい、府警はPWの使い回しをしないよう呼び掛けている。
同様の被害は両府県の他、石川県などでも確認されており、警察では、不審なメッセージが届いたら電話などで本人であることを確認するよう注意を促している。【村瀬優子】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140705-00000094-mai-soci