ドライと冷房どっちがお得?エアコンの電気代と節約方法
30度以上は当たり前、35度以上の日が何日も続くようになってしまった日本の夏。なんだか年々暑くなっているような気がしますよね。野外ではもちろんのこと、室内でも熱中症になって病院へ運ばれる方も多く、温度調節には気を配りたいですよね。でもそんな時に気になるのがエアコンの電気代。1日家にいて冷房をつけっぱなしにしていると「いくらくらい掛かっているんだろう」と不安になることもありますよね。ここでは、街中でよく言われている「エアコンの節電方法あるある」をご紹介します。
■ ドライと冷房はどっちがお得なの?
よく聞く節約方法と言えば「冷房ではなくドライモードにする」というもの。でも最近では「ドライの方が電気代が掛かる」なんて言われることもあるようです。ここでは東京電力が実際に検証したデータを基に、冷房とドライどちらがお得なのかをご紹介します。
◎ そもそもドライと冷房の違いとは?
冷房とは室内温度をできるだけ低くするために運転するモードで、ドライとは温度を下げるためではなく湿気をとるために稼働するモードです。ただし、湿気をとるためには空気を冷やさなければならないため、冷房でもドライでも室温を下げ除湿する効果があります。冷房の方が空気を冷やす力は大きいそうです。
◎ 新しいドライモード、「再熱除湿」
近年では今までのただ空気を冷やして湿気を取る「弱冷房除湿」とは違う「再熱除湿」というドライモードが搭載されたエアコンがあります。これは冷房と同じくらいのエネルギーで空気を冷やし除湿してから、ヒーターで空気を暖め直して室内に戻すというものです。室内が冷え過ぎないため、梅雨などの湿気が気になるけど気温を下げたくないという時期におすすめのドライモードです。
◎ 「冷房」「弱冷房除湿」「再熱除湿」どれを使えばいいの?
東京電力の実験によると、エアコンから直接吹き出る空気の温度は再熱除湿がもっとも高く、冷房がもっとも低いそうです。除湿量がもっとも多いのは冷房で、ついで再熱除湿、弱冷房除湿がもっとも除湿する力は弱いそうです。短時間で部屋を冷やしたい時は冷房を、除湿はしたいけど寒くなるのは嫌な時は再熱除湿を、手軽に除湿したり気温を少し下げたい時には弱冷房除湿が向いています。
◎ どれが一番お得なの?
東京電力の調査によると、設定温度を24度にした時の1時間あたりの電気代は、冷房が11円、弱冷房除湿が4.1円、再熱除湿が14.9円だったそうです。電気代だけ単体で見ると、弱冷房除湿がもっともお得なようです。
■ エアコンで節電する方法あるある
◎ 設定温度は28度
設定温度を上げることで電気代を使わないというものです。もっともポピュラーでわかりやすい節電方法かもしれません。ですが最近では「最初に低めの温度に設定して一気に部屋を冷やし、涼しくなったら高めの温度設定にする」方が効率的に部屋を冷やせるということも言われているようです。28度でも意外と平気という方も多いようですので、一度試してみてもいいかもしれません。
◎ 扇風機を併用する
風を起こすことで、高い温度設定でも涼しく感じるというものです。確かに無風状態よりも風が当たっている方が体感温度は下がる気がします。ただし、エアコンと併用しなければあまり涼しくは感じません。熱風が体に当たると余計に暑く感じるような気がします。
◎ こまめに消すよりもつけっぱなしの方がお得
こまめに消して運転時間を減らした方が節約になるような気がしますが、実は逆なんじゃないか?という節約方法です。冷房は設定温度までフル稼働して、それ以降は温度を保つ程度しか運転しないそうです。なので、こまめに冷房を消したりつけたりすると、そのたびにエアコンは設定温度にするためにフル稼働しなければいけません。それならばつけっぱなしにしておいた方がエアコンがフル稼働している時間が短いので省エネになるというものです。どれくらい部屋からいなくなるのかにもよりますが、トイレに行くたびにエアコンを切っていた方などはあまり節電にはなっていなかったかもしれません。
◎ 風の向きを上向きに固定する
熱い空気は上に溜まり、冷たい空気は下に溜まりやすいという性質を利用した節電方法です。冷たい空気を上に送ることで効率的に冷気を部屋全体に送るというものです。部屋全体が設定温度になるまでの時間が短くなれば、節電になります。部屋全体が涼しくなるのに時間が掛かるな、と感じている方は試してみてもいかもしれません。
◎ フィルターを掃除する
フィルターにゴミが溜まっていると部屋を冷やすのに余計なエネルギーを使うため、フィルターをきれいにすれば効率よくエアコンが稼働するというものです。確かにきれいにしておいた方がエアコン本来の力で運転できるかもしれません。最近極端に冷房の効きが悪くなった、去年よりも電気代が上がった、という方はフィルターをチェックしてみてもいいかもしれません。
◎ 室外機を風通しのいい日陰に置く
室外機とは、部屋の外に熱い空気を放出するために外に置いてある機械です。この室外機の温度が上がったり、熱い空気を上手く放出できない状況にしておくと、余計な電力を食ってしまうというものです。室外機のまわりに物を置かずできるだけ綺麗にしておくといいかもしれません。「室外機に水を掛ける」という方法もあるようですが、素人が水を掛けると故障の原因になることもあるそうです。やめておきましょう。
■ おわりに
いかがでしたでしょうか?街中でよく言われているエアコンの電気代を節約する方法をまとめてみました。エアコンの機種、部屋の広さ、環境などによって消費電力は異なるようです。確かに電気代は気になりますが、節電して熱中症になったら余計に高くついてしまいます。できそうなものを一度試して、無理なく続けられそうなものだけ継続してみてくださいね。
(著:nanapiユーザー・maaaaki 編集:nanapi編集部)
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