認知症の治療は大きく「薬」「リハビリ」「周囲のケア」の3つ。薬は患者の状態に応じて使うこと、リハビリは“患者が出来ること”を生かすこと、ケアは患者の気持ちにより添うことが大切。
1.悪化を防ぐ3本柱
認知症の治療は、「神経伝達を活発にする薬」と「神経細胞を保護する薬」を用いて進行を遅らせる薬物療法、認知症の人ができることを生かして脳を活性化するリハビリテーション、周囲の人の関わり(ケア)の3つに大きく分けられます。この3つを適切に行うことで、認知症の進行を遅らせたり、穏やかに生活する期間をより長く持続することが可能です。
家族や周囲の人は、病気を理解し、薬を使用していて気づいたことを医師に伝えたり、心にゆとりをもってリハビリやケアを行うことが大切です。
2.リハビリのポイント
日常生活の中で家族が行うリハビリのポイントは、「役割を決める」「ほめる」「笑顔になってもらう」「声掛けで安心感を」「失敗を防ぐ支援」などです。
記憶には大きく分けて、エピソード記憶、意味記憶、手続き記憶の3種類があります。認知症では最初にエピソード記憶が衰え、徐々に意味記憶が失われます。比較的最後まで残るのが手続き記憶です。どの程度の記憶障害があるのかを見極め、「認知症の人が得意なことやできることを生かす」ようにしましょう。脳は、使えば使うほど鍛えられ、逆に使わないと退化していきます。認知症を発症したあとにも、残された機能をしっかり使うことで、失われた機能を補ったり、元気を取り戻すことにつながります。
NHK「きょうの健康」2014年4月30日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/kenkotoday/life/kenkotoday-20140430-h-001.html










