私はさだまさしさんの歌が好きです。その中に「関白宣言」があります。古き良き日本の強い父親モデルであるような亭主関白と、奥様への優しさも表現しているいい歌だと思います。
実は、亭主関白はオトコの健康に悪いという驚くべきデータが出ているのです。Evolutionary Behavioral Scienceという雑誌に出たミシガン大学からの報告です。
家父長制という言葉をご存じでしょうか? 年長の男性によって支配される家族制度のこと、つまり亭主関白とほぼ同義と考えます。一家の大黒柱、ということでしょう。
この報告では、家父長制が強い社会で暮らしている男性は、男女平等がすすんでいる社会で暮らす男性よりも死亡率が高い、男女平等社会に住む男性はより長生きができる可能性がある、としています。
もう少し詳しく紹介すると、家父長制が最も強い社会で暮らしている男性は、弱い社会で暮らしている男性と比較して、病気などが原因で死ぬ可能性が20%多く、事故や殺人などが原因で死ぬ可能性も2倍以上多いとのことでした。
その理由は、男性は社会的に優位に立つ為に、権力を得ようとして他の男性と戦い、リスクがある行動を取りがちになるということでした。亭主関白はストレスが多いということなのであろうと考察されています。
男女の不平等は本質的に全体的な不平等に関連し、不平等は男性、女性の両者の健康にとって悪いことです。そして、死亡リスクが上昇するということを考えると、亭主関白はオトコの健康に悪いということになります。
それなら、「かかあ天下」の夫婦は健康に悪いのでしょうか? 不平等が原因で健康に害があるのであれば、コレも良くないのかもしれませんね。
まずは普段の自らを顧みて、奥さんにもっと優しくしようと思った報告でした…。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=97366