たかが虫歯とあなどっていると大人の場合は歯を失ってしまうことに。そこで大人の虫歯を防ぐ対策と歯を失ったときの治療の選択肢について詳しくお伝えする。
●要注意!大人の虫歯
30年前には子どもの9割に虫歯があったが今では3割ほど。若い人の虫歯がなくなる一方で、大人の虫歯は増えている。大人の虫歯で要注意なのが「歯の根元」が虫歯になること。加齢や強い歯みがきなどで歯ぐきが後退すると、歯の根もとの象牙質がむき出しになる。その部分は硬いエナメル質で覆われていないため、虫歯になりやすい。そのために歯が折れやすく、歯を失う原因になりやすい。
大人の虫歯の前段階といえるのが「歯がしみる・痛みを感じる」知覚過敏。
歯の根元の「象牙質」がむき出しになるためにおこる。治療はむき出しになった部分に樹脂・歯用セメントを塗り、刺激を通さなくする。しみなくなるだけでなく、虫歯になりにくい。治療費は、健康保険3割負担の場合、1回150円程度。
●チョイス 歯を失ったときの治療
・部分入れ歯
失った歯のとなりの健康な歯に金具をかけて固定する人工の歯と歯ぐき。取り外せるため、口の中と入れ歯はきれいに掃除できる。かむ力は自然な歯と比べて30~40%程度(最大でも80%程度)。健康保険が適用になる。大きさなどで変わるが1つ1万円程度。
・インプラント
歯を失った部分のあごの骨に穴をあけ、金属の土台を埋め込み。その上に人工の歯をのせるもの。100%近いかむ力を取り戻せる。ただし健康保険は適用にならないため治療費は1本40万円~。
●チョイス 歯科検診
歯科検診では虫歯の有無や歯ぐきの状態をチェックする。歯の汚れがこびりついた歯石の除去を行い歯磨きの方法が指導される。虫歯や歯ぐきのトラブルがある場合は健康保険が適用になる。
費用は1500円程度(3割負担)。自由診療では3000円から1万円程度。
他にも市区町村が行う歯科検診もある。
●虫歯治療
コンポジットレジンと呼ばれる特殊なプラスチックを使う虫歯治療。虫歯の部分にやわらかい樹脂を詰め、青い光をあてると数秒で固まる。治療箇所はあまり目立たない。1回の治療でおわるため治療の回数も少なくてすむ。虫歯1本で2000円程度(3割負担)。
NHK「チョイス」2014年4月5日(土)放送分
http://news.goo.ne.jp/article/choice/life/choice-20140405-c-001.html