◇「娘の精神的打撃避け」
新潟市西区で10年11月、別居中の妻と暮らす長女(1)を米国に連れ出そうとしたなどとして、所在国外移送略取と傷害、住居侵入の罪に問われたメキシコ国籍で住所不定、無職、テウトリ・レタモサ・ナタネイル被告(33)の初公判が21日、新潟地裁(山田敏彦裁判長)であり、被告は「(妻の実家を訪問した)目的は娘と会い、妻と話し合うことだったが、(義母との)騒ぎで娘が精神的なダメージを受けると思い、連れ出した」と起訴内容を全面的に否認し、無罪を主張した。
検察側は冒頭陳述で、ナタネイル被告は長女を連れての渡米を計画し、10年11月5日、米国行きの航空券2枚を新潟市内の旅行代理店で購入。同13日、同市西区の妻の実家に宅配業者を装って侵入し、義母(当時59歳)を振り払ってけがをさせたうえ、長女を連れ出したと指摘した。
検察側によると、被告は長女が産まれた後の09年末から、妻に暴行を繰り返すようになり、別居。10年9月には、妻が新潟地裁にDV防止法に基づく保護命令を申し立てていた。【畠山哲郎】
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