[ カテゴリー:医療 ]

安倍総理も悩ませた潰瘍性大腸炎とは……症状と治療法

■潰瘍性大腸炎とは

潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜がただれて下痢や出血、腹痛をきたす原因不明の病気です。安倍総理がこの病気で悩まされていたことで耳にされたことがある人も多いと思います。炎症の部位は、直腸から連続的に口側に広がり、大腸全体まで及ぶこともあります。症状が良くなる「寛解」と、悪くなる「再燃」を繰り返すことが特徴です。

どの年齢層でも発病する可能性がありますが、10代後半~30代前半に好発します。潰瘍性大腸炎の患者数は1970年以降急激に増加傾向にあり、2011年には、潰瘍性大腸炎の特定疾患医療受給者数は13万人と報告されています。

■解消性大腸炎の原因

潰瘍性大腸炎の原因はまだわかっていません。しかし、最近の研究では、「遺伝的な要因」「食べ物や腸内細菌、化学薬品などの環境因子」「免疫の異常」の3つが重なり合って発病すると考えられています。食生活の欧米化もこの病気が増加している要因のひとつとされています。

■潰瘍性大腸炎の症状・診断基準

潰瘍性大腸炎では、血便や軟便・下痢、腹痛、発熱などの症状を認めます。感染性腸炎など他の疾患でも似たような症状がみられることがあるため鑑別診断が必要です。内視鏡検査と組織検査で潰瘍性大腸炎に特徴的な所見があるかを確認します。注腸X線検査を行うこともあります。血液検査なども含めて総合的に診断します。

■潰瘍性大腸炎の治療……薬・手術

現在のところ、この病気を完治させる治療法はありません。しかし、経口薬や注入薬の投与や手術による大腸全摘出などの適切な治療によって病気をコントロールすることは可能です。活動期には病変範囲と重症度を把握し、それに応じた治療法を選択して速やかな寛解導入を図ります。

■潰瘍性大腸炎の食事と薬物療法のポイント

強い炎症が起こっている場合は、絶食になることもありますが、症状が落ち着いている状態であれば、絶対食べてはいけないという食品はありません。ただし、脂っこい食物や香辛料・アルコールなどの刺激物は控えるようにしましょう。暴飲暴食を避け、バランス良く食べることが食生活の基本です。

食事に気を付けることはもちろん必要ですが、食事内容に過度に神経質になるより、薬物治療を確実に行うことがさらに大切です。潰瘍性大腸炎は症状が落ち着いても、再び症状が現れる、再燃の可能性は常にあります。1/3~1/2の患者さんは1年以内に再燃を起こすと推察されています。薬の服用をやめてしまえば再燃の可能性は高くなりますので、症状がなくても医師の指示通りに薬を飲み続けるようにしましょう。

■潰瘍性大腸炎と大腸がんとの関係

病変の範囲が長い潰瘍性大腸炎では、長い年月でみると、大腸がんの発生率が普通の人よりも高くなることが知られています。診断から10年で2%、20年で8%、30年で18%に大腸がんの合併を認めます。潰瘍性大腸炎に合併するがんは、普通の大腸がんと形が少し異なり見つけにくいこともあります。

文・今村 甲彦(All About 胃腸の病気)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140220-00000001-nallabout-hlth

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