「一生懸命に運動しているのに、体重が増えた!」
なぜ、このような不思議な事がおきるのでしょうか? 実は脂肪を燃焼している目的で運動していても、“体重を増加させてしまう”恐ろしい運動の仕方があるのです! 体重を増加させる運動の正体をご紹介します。
運動には2種類あります。有酸素運動と無酸素運動です。一般的に脂肪を燃焼させるのが”有酸素運動”です。有酸素運動15~20分で身体に溜まった体脂肪が直接エネルギーを消費すると言われています。
有酸素運動の代表格と言えば、マラソンやエアロビクス、エアロバイク等があります。しかし、これらの“有酸素運動”を頑張って行う事でカロリーは消耗されていても、実際には“脂肪が燃焼されていない”事があります。
“心拍数”という言葉は耳にしたことはありますよね。実は、有酸素運動の脂肪燃焼に一番大切な事はこの“心拍数”なのです。“心拍数”とは人それぞれ異なり、状態によっても脈数が異なります。
まず、心拍数には安静心拍数(起床時等の心拍数)と最大心拍数(運動後等の拍動が一番高くなった時の心拍数)があります。起床時に、自分の脈に手を当てて、10秒間脈数を計り、6倍した数字が1分間の安静心拍数です。
聞いた事はあるけれど、運動している時に実際に意識している方は少ないのではないでしょうか? 実はこの”心拍数”はとても大切で、”自分の心拍数を把握する事”が脂肪燃焼の鍵となるのです!
“AT値”を超えると脂肪燃焼されない!?
有酸素運動と無酸素運動の境界線を知るための目安になるのが“AT値”(Anaerobic Threshold)です。1分間の心拍数が“AT値”を超えると酸素の供給が追いつかなくなり、有酸素運動から無酸素運動に切り替わります。
つまり、激しい運動では“AT値”を超え、有酸素運動をしているつもりが、知らぬ間に“無酸素運動”をしているという結果になっているのです! 自分の心拍数が“AT値”を超えると、有酸素運動であるランニングをしているつもりが、無酸素運動の短距離走をしているという結果になっているのです。
脂肪燃焼の鍵となる“AT値”の計算式!
それでは、有酸素運動から無酸素運動に変わる自分の”AT値”の測り方をご紹介します。
AT値=[最大心拍数(220-年齢)-安静時心拍数]×(0.5~0.7)+安静時心拍数
0.5~0.7は運動強度で、運動をあまりしていない場合は0.5で計算します。例えば、30歳で安静時心拍数70の場合は、(220-30-70)×0.5+70=130となります。130がAT値となります。つまり、130以内で運動すれば脂肪燃焼されているという事です!
一生懸命に運動しているのに、体重が増えていくという状態は、有酸素運動で体脂肪を燃やしているつもりが、実際には無酸素運動をして筋肉量だけ増加していて、結果的に体重増加という状態になっているのです。
いかがでしたか? 小学生の頃に学校で計っていたあの“心拍数”がまさか、“脂肪燃焼の鍵”となるとは、驚きです。自分の心拍数に合わないペースだと、カロリーは消費しても“筋肉マン”になってしまうのですね! 心拍数を計って、脂肪撃退しましょう!