知人の名前を思い出せない、スケジュール帳に書き込んだはずの予定をすっかり忘れてしまっていたなど、ド忘れの記憶は誰にでも1回くらいはあるはずです。しかし、そのド忘れや物忘れが認知障害じゃないかと不安になったことはありませんか?
現在、65歳未満の“若年性認知症”の患者は、全国で4万人近くいると推定されています。決して少なくない数であり、物忘れが同世代よりもひどいと自覚がある場合は、念のため注意が必要です。
実は、単なる物忘れと、注意したい物忘れの違いは、3つのポイントでチェックできます。
そこで今回は、そんな“軽度認知障害”について知っておくべきチェックポイントをお伝えいたします。
■1:物忘れが原因で日常生活に問題が出ている
タレントの名前や昔読んだ本の題名などを、「何だっけ?」と思い出せない程度であれば、正常な物忘れです。
しかし、仕事や遊びのスケジュールをすっかり忘れていたり、普段通い慣れた町で迷ったりして、日常生活に問題が出てきているようなら、注意が必要です。
■2:物忘れそのものに自分が気付いていない
物忘れの自覚があるうちは正常です。具体的に言えば、「あの人の名前、なんだっけ?」と、忘れた名前などを思い出そうと努力できているうちは正常なのです。問題は、物忘れしている事実にも気付かず、会話が相手と食い違ってしまうケースです。
「あなた、前にそう言いましたよね?」などと、相手に指摘され会話に食い違いが多く生じる人は、注意が必要でしょう。
■3:記憶の一部ではなく丸ごと忘れている
経験や記憶の一部を忘れる程度であれば問題はありません。例えば、昨日の夜に何を食べたか思い出せないような物忘れは、よくある話です。しかし、昨日の夜に食事をしたかどうか、食事の記憶が丸ごと無い場合は、軽度認知症の可能性が考えられます。
以上、注意すべき物忘れかどうかのチェックポイントを3つお伝えしましたが、いかがでしたか?
日常生活に問題が無くても、同世代と比較して物忘れが特に激しいと自覚がある場合は、念のため注意してください。あるいは物忘れが無くても、言いたい言葉が出てこない、知り合いの顔や色彩、大小などがうまく理解できない、計画を立てたのに、予定通りに物事が運べない、などの症状が目立ってある場合は、軽度認知症の可能性があります。
65歳以下であれば、それほどナーバスになる必要はありませんが、あまりにも物忘れがひどい場合は医療機関に相談するなど、対策を早めにとった方がいいでしょう。早期発見、早期治療が何よりも肝心です。
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