JR東日本新潟支社は、4月から始まる大型観光企画「新潟デスティネーションキャンペーン(DC)」に合わせ、信越線高田(上越市)から長岡を経由して飯山線十日町(十日町市)まで11駅に停車、周遊する観光列車を運行する。5月から土日や祝日を中心に1日1往復運行する予定という。
観光列車の名称は「越乃Shu*Kura(こしのしゅくら)」。定員70人、3両編成の快速列車で、全席指定席となる。
5、6月は、往路が午前9時23分に高田駅を出発し、直江津、柏崎、宮内、長岡駅を通って午後0時10分に十日町駅に到着。復路では、午後2時48分に十日町駅を出て同6時13分に高田駅に到着するダイヤを組む。
復路では日本海に最も近い駅といわれている青海川駅(柏崎市)に27分間停車し、1号車に設けられた展望ペアシートなどから景色を楽しむことができる。2号車には、酒だるをモデルとしたスタンディングテーブルなどが設置され、イベントも行う予定だ。
列車のデザインは上越新幹線「Maxとき」E1、4系などを手がけた「剣持デザイン研究所」(東京都)が担当した。外観は、「藍下黒」という青みを帯びた黒に白を組み合わせて「新潟の風土」を表した。内装には、酒蔵をモチーフに、木目と白壁をイメージした「和」の空間が広がる。シートには「小千谷縮」の柄を取り入れる。
関森多市郎支社長は「北陸新幹線の開通後は、上越新幹線との間を行き来する観光列車になる」と売り込んでいる。
同支社は、ほかにも毎年運行している観光列車「SLばんえつ物語」号や「きらきらうえつ」も一部改装してDCに合わせて運行し、集客を図る予定だ。