服を重ね着しても寒さがしのげない時、便利なのが使い捨てカイロ。最近では肩、腰、足元用など、部位別のカイロも登場していますが、冷えたところにただ貼るよりも、ツボを意識すると体を温める効果がより高まるという話があるようです。そこで、翁鍼灸治療院の翁孟進院長にくわしい話を聞きました。
「使い捨てカイロは鍼灸師が使うお灸より温度は低いものの、その代わりに使えますよ。適切なツボに当てて1~2時間ほどゆっくり温めれば、体はポカポカになります」(翁院長)
では、どんなツボを温めるといいのでしょうか。
「全身の冷えに効果があるのが『風門(ふうもん)』です。首を曲げた時に一番でっぱる骨から、2つ下にある骨の両脇にあります。東洋医学では、風邪はこのツボから入ると考えられており、風門を温めることは風邪の予防や頭痛、肩こりにも効き目があります。このツボに加えて、おへそから指4本分下にある『関元(かんげん)』を一緒に温めてあげると、体の内側から温まってきます」(同)
さらに、部位ごとの“冷え”に悩まされている人には、以下のツボを温めるのがおススメなのだとか。
「腰の冷えには『命門(めいもん)』と『腎兪(じんゆ)』です。命門はおへそのちょうど真裏。腎兪はその命門から指2本分外側にあります。腎兪を温めると、生命力や活力の源である『腎』の働きが高まり、免疫力も高まります」(同)
足先や足首の冷えを感じる時は、足の内側のくるぶしとアキレス腱のあいだのくぼみにある「太谿(たいけい)」や、外側のくるぶしから指5本分上にある「陽輔(ようほう)」というツボを温めるが効果的なのだそう。
「体が冷えると気の流れが悪くなり、病気になりやすくなります。特に男性はお腹を下すことも多いですが、そんな時は、みぞおちとへそのあいだにある『中脘(ちゅうかん)』や、背中のほぼ中央の背骨から指2本分外側にある『脾兪(ひゆ)』というツボを温めるのが効果的です」(同)
なお、今回紹介したツボは、主に男性向けのもの。同じツボでも男女で効果が異なることもあるのでご注意を。
地肌に直接貼らない、就寝時には使用しないなど、カイロの基本的な使い方に注意しつつ、試してみてはいかが?
(成田敏史/verb)
(R25編集部)
※コラムの内容は、フリーマガジンR25およびweb R25から一部抜粋したものです
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