昨年来の風疹流行を受け、日本周産期・新生児医学会は妊婦が風疹に感染すると胎児の心臓や聴力などに障害が出る「先天性風疹症候群(CRS)」の診療マニュアルを作成した。17日に同学会のインターネットサイトに掲載する。CRSの子供は循環器や耳鼻咽喉科、眼科など多岐にわたる疾患を抱えることが多く、日本小児科学会、日本耳鼻咽喉科学会、日本眼科学会など関連10団体で共有、治療に当たる。
マニュアルはCRSの子供に必要な検査や保護者へのフォロー、保健所との連携などについて解説。CRSの患者は数カ月間にわたりウイルスを排出することがあり、マニュアルはこうしたCRS特有の症状への対応方法などを定めている。
国立感染症研究所によるとCRSの子供は昨年、過去最多の31人(速報値)が報告された。マニュアル作成委員会委員長の久保隆彦日本周産期・新生児医学会副理事長は「CRSの診察経験を持つ医師は少なく、これまで診療マニュアルもなかった」と指摘。正しい理解の一助にしてほしいと話している。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/snk20140117525.html