血行を改善 むくみ・冷え性の対策に
足の指は心臓から遠方にあって流入する血管も細くなり、なおかつ床上数センチのところで冷たい空気にさらされるために血行が悪くなりやすく、冷え性の方の悩みのタネになっています。この冷たくなった足先の血液は毛細血管から静脈に注がれ、最後には下大静脈(かだいじょうみゃく)を介して重力に逆らって心臓まで戻るため、下大静脈の中には血液が逆流しないための弁構造が備わっています。
しかし、それでも血液やリンパ液の流れが悪いとき、もしくは二足歩行の人間の特性とも言えますが、重力に従う上半身から下半身への水分の移動に伴い、夕方になると血液中の水分が足に貯まり、むくみとしても見られることがあります。
こうした冷え症やむくみなどの症状で日常生活に支障のあるとき、ちょっとした合間に足湯を行うことで、より快適な生活を送ることができることや、適度なリラックス効果から仕事の能率までも改善できる可能性があります。
思い立ったが吉日!足湯の準備
温泉のある多くの観光地では、足湯を楽しむ人の姿が見られるようになってきました。ですが、無理をして出かけなくてもご家庭でも足湯を楽しむこともできます。そのためには次のものを準備してください。
- バケツないし洗面器
- バスタオル(新品のものは避ける)
- やかん(差し湯のため)
- ぞうきん(床がぬれたときに備えて)
この他、体の芯から温まるために温かいカモミールやジャスミンなどのフレーバード・ティー、クッキーなどの軽食、ゆっくり読める雑誌、すわり心地の良いイスなどもあるといいかもしれません(あまりに気持ちよくて時間を忘れてしまわないように、目覚まし時計も準備してください)。
リラクゼーション・疲労回復が一番の目的ですから、同じ読み物でも細かい文字で書かれた小説は避け、写真やイラストのふんだんな数ページ単位で読める雑誌が理想的です。準備ができたら早速足湯を楽しみましょう!
※洗面器で足湯をするときには、床がぬれないように新聞や雑巾を敷きましょう
足湯を実践! お湯の温度と注意点
あまりに短時間だと足湯の効果も少なくなってしまいますので、20分間程度は足をお湯につけることが目安となります。冷めてしまったときにお湯を注ぎ足すことを考えて、最初は足首までつかるぐらいの量にしてください。その際の温度は少し熱いと感じるぐらい、42℃前後から始めると良いと思います(屋内での条件です)。
冷え性がひどいときには、足をお湯につける前にふくらはぎをマッサージして、足先の細い血管に温かい血液の流れが確保できてから、ぬるめのお湯で始めてください。5~10分してじんわりと温まってきたとき、もしくはお湯が冷めてしまったときには、やかんやポットに準備していた熱いお湯を注ぎ足しましょう。
また、足湯を終えたら気化熱で体温を奪われないように、乾いたタオルで水気をしっかりふき取ってください。さて、ここまでが家庭で行う足湯の方法です。プラスアルファを求める方は、次の項目も参考にしてみてください。
更に足湯を効果的に行うには?
足湯を行うことで、免疫力の活性化や代謝改善作用も一説には謳われていますが、実際にはまだまだ未知数の部分があります。ですが、長期的な効能・効果を期待するのではなく、リラックスすることでストレス・疲労回復を目指して気軽に行うことができるのが最大の長所ではないかと思います。
この足湯のリラクゼーション効果を最大限に利用するためには、それに見合った環境づくりも必要です。例えば、静かな音楽をかけて本を読みながら紅茶を一口……洗練された空間と時間の流れを楽しんでみてはいかがでしょう。お金では買えない時間と空間の演出効果、何よりも自らの手間を惜しまないことが足湯を楽しむポイントです。
http://focus.allabout.co.jp/gm/gc/299804/?from=headlines.yahoo.co.jp