部屋が片付いたら大掃除に取り掛かろう。「年末までにまだ時間がある」と考えず、計画を立てて早めに始めることが大事だ。
◆ついでにやる
「1年の汚れを1日できれいにするのは至難の業。『大掃除は1日にして成らず』です」。片付けや掃除に関する講座などを手掛ける「NPO法人ハウスクリーニング協会」(東京都北区)理事、高橋敬子さんはこうくぎを刺す。
とはいえ、何かと忙しいこの時期。効率的に行うにはどうすればいいのか-。
高橋さんは、(1)明るいうちに終えたい場所(2)照明があればできる場所-に分けて計画を立てるのがお勧めとする。(1)は室内や窓、網戸、玄関、照明器具、エアコンなどで、(2)はキッチンやトイレ、浴室といった水回りが中心だ。
(1)は「大掃除の日」を決めて、家族で役割分担して行う。お父さんが頑張るのはもちろん、子供にもほうきや雑巾の使い方を教えて担当させる。
(2)は「ながら掃除、ついで掃除を今日から始めましょう」(高橋さん)。具体的には、食器洗いのついでにレンジ台の五徳を1日1個洗う▽入浴しながら浴室の壁のカビにシャワーをかけ、ブラシでこする▽トイレのついでに便器の汚れをブラシでこする-など。これらを日頃からやっておき、大掃除の日にこびりついた汚れを落とす。
◆十分に換気を
具体的な掃除のやり方は-。
部屋などの掃除は「乾いている汚れは乾いているうちに取り除く」のが原則。電灯のかさ、棚の上などのほこりは掃除機で吸い込んだり、はたきで払ったりした後にぬれ雑巾で拭く。「上から下、奥から手前」の手順で進めるときれいに終えることができる。
網戸は表面のほこりを掃除機などで取り除いた後、水拭きする。汚れがひどい場合は水拭きの前、水で薄めた住居用洗剤をスポンジに含ませてこする。窓は鍵周りや窓枠などのほこりを掃除機で吸い取り、両面を水拭き、から拭きする。
コンロや換気扇、便器、浴室などにこびりついた汚れには、洗剤を上手に使い分けることが重要だ。キッチンの油汚れにはアルカリ性洗剤や重曹水(水100ccに重曹5ccを溶かしたもの)を使う。汚れにこれらを付け、スポンジやブラシでこするのが基本。五徳や換気扇などはつけ置き(洗剤や重曹を溶かした約50度の湯に10分程度つける)、壁などは湿布(洗剤や重曹水を吹き付け、ラップで10分程度覆う)をした後、こすると汚れが落ちやすいという。
便器の尿汚れには酸性のトイレ用洗剤を使用。洗剤を吹き付けた場所をトイレットペーパーで覆って湿布してもいい。
浴室の場合、全体的な汚れを中性の浴室用洗剤で落とし、こびりついたせっけんかす、水あかなどにはクエン酸水(水100ccにクエン酸を5~10cc溶かしたもの)や酢を、カビには塩素系のカビ取り剤をそれぞれ使う。
カビ取り剤を使う場合はマスクや防護用のメガネ、ゴム手袋を着用し、十分に換気する。クエン酸水や酢など酸性のものと塩素系のカビ取り剤は絶対に同時に使ってはいけない。混ざると塩素ガスが発生して大変危険なためだ。高橋さんは「せっけんかすや水あかの除去とカビ取りは別の日にやるといいのでは。カビの除去に酸素系漂白剤を使えば比較的安全」とアドバイスしている。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/medical/snk20131214522.html