■土鍋料理のレパートリー
土鍋を使うときのお悩みは、なんと言っても“レシピのレパートリーの少なさ”。そのお悩みを解決してくれたのが、家庭料理研究家の奥薗壽子さんです。
“5分20分の法則”という、土鍋の保温性を生かした調理法で、いろんな料理を紹介してもらいました。
チキンカレーを作る場合、まずは具材と水を、適量、土鍋に入れます。そして、蓋をして火にかけ沸騰させたあと、弱火にして5分間加熱します。この5分間が“5分20分の法則”の5分。そのあと、火を消して20分間、蓋をしたまま放置します。これが“5分20分の法則”の20分です。あとは、ルウを加えて再度温めながら溶かせば完成!火を止めている間にも、余熱で具材にしっかり火が入り、ふっくら柔らかな食感が楽しめるチキンカレーの完成です。
この調理法を使えば、“肉じゃが”だって簡単に作れちゃいます。ポイントは牛肉の入れ方です。まずは、じゃがいもとたまねぎなどの具材と、調味料、水適量を土鍋に入れます。そして、沸騰させて5分間弱火で加熱するところまではカレーと同じ。違うのはそのあと。火を止めたあと、下味をつけた牛肉をじゃがいもの上にのせます。そのあとは1分加熱し、火を止めて20分間放置。こうすることで、土鍋の中の空気や煮汁の熱によって、ゆっくりと牛肉に火が通るので、柔らかく仕上がります。さらに、この方法だとアクも出にくいので、おいしく、見た目もきれいに仕上がります。
■土鍋チキンカレー(4~6人用)
材料
<A>
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・鶏もも肉・・・2枚
・塩、こしょう・・・各適宜
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<B>
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・じゃがいも・・・2個
・たまねぎ・・・1個
・にんじん・・・1本
・トマト・・・2個
・水・・・3カップ
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・カレールウ(※市販)・・・5皿分
・ウスターソース、しょうゆなど好みで
☆作り方
1.鶏もも肉は一口大に切り、塩、こしょうをもみ込む。
2.一手間かけるなら、鶏肉を土鍋に入れる前、フライパンにオリーブオイルを入れ、皮目の方からこんがり焼くと味に深みが出ます。
※たまねぎとにんじんも鶏の脂が出たフライパンで炒めてから土鍋に移すのがおすすめ。
3.鶏肉と、Bの材料を土鍋に入れて強火にかける。
※手作りの土鍋の場合、割れることもあるので弱火から始めてください。
4.沸騰したら弱火にして5分煮る。そして、火を止めて20分置く。
※20分放置は調理の最短時間です。放置時間が長くなっても問題はありません。
5.カレールウを入れて再び火をかけ、溶かしながら混ぜる。
6.味を見て足りないようなら、ウスターソースやしょうゆなどで味を整えて出来上がり。
■土鍋肉じゃが(4~6人分)
材料
<A>
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・じゃがいも・・・4個
・たまねぎ・・・1個
・水・・・1カップ
・しょうゆ・・・4分の1カップ
・みりん・・・4分の1カップ
・昆布・・・1センチ 10センチのもの1枚(細く切って具の一つに)
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<B>
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・牛肉切り落とし・・・200グラム
・しょうゆ・・・大さじ1
・砂糖・・・大さじ1
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・絹さや・・・適量
・かつおぶし・・・1パック(3グラム程度)
☆作り方
1.Aを土鍋に入れて火にかけ、沸騰したら火を弱めて5分煮る。
2.Bの牛肉に調味料をもみこむ。
3.(1)の鍋に(2)の牛肉を広げるように乗せて蓋をし、1分加熱して火を止め、そのまま20分置く。
4.かつおぶしを入れてひと混ぜしたら、絹さやを入れて、もう一度蓋をして余熱で1分おけば、出来上がり。
番組およびこのページは特定の製品・店舗を推奨するものではありません。
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NHK「あさイチ」2013年11月12日放送分
http://news.goo.ne.jp/article/asaichi/life/medical/asaichi-20131112-a-001.html