すっかり寒くなってきましたね。そんな日は熱燗やホットカクテルなどで体を温めたくなりますよね。
さて突然ですが、あなたはお酒に強いですか? お酒に強いかどうかは、身体にあるアルコール分解酵素の能力によると言われています。近年は、女性ホルモンもアルコール分解に影響しているということが分かってきています。
「若い頃はもっとお酒に強かった」という言葉を耳にする機会がありますが、それとは逆に、「最近お酒に強くなってきた」なんてことを思うようになったら、それは老化しているサインかもしれません。
■女性ホルモンがアルコールの分解を抑制する
近年の研究で、女性ホルモンであるエストロゲンとアルコールは密接な関係にあることが分かってきています。
エストロゲンは、アルコール分解酵素を抑制する働きがあるので、身体にエストロゲンが多いと、普段よりもアルコールが身体に残りやすく、酔いやすい状態になります。
■排卵日前は酔いやすい
エストロゲンの分泌は、生理の終わり頃から多くなり、排卵前にかけてピークとなります。なので、排卵日前にお酒を飲むといつもより酔いやすい状態になります。逆に、排卵後から次の生理にかけてはエストロゲンが少ないので、いつもより酔いにくい状態になります。
ただ、この時期は、精神的に不安定になったり、吹き出物が出たりする時期。人によっては腹痛、腰痛、頭痛も起こりやすいので、酔いにくいといっても美容のためには要注意です。
■お酒に強くなるのは老化の証拠?
40代後半はエストロゲンが減少し始め、閉経後は大幅に減少します。「お酒に強くなった」と感じるのは、アルコール分解を妨げるエストロゲンが少なくなっている影響かもしれません。
女性らしい身体を作るのに関係するエストロゲン。お酒に強くなると同時に、肌荒れやハリが無くなってきたら、女性ホルモン作用のある大豆イソフラボンを補充するのも1つの方法です。
■女性にはリスクが多いお酒
お酒は女性にはとてもリスクが多いもの。一般的に、男性に比べて女性は身体が小さく、肝臓も小さいので、アルコールによる肝臓のダメージを受けやすいです。さらに、1日に日本酒約2合以上の摂取では生理不順、自然流産、乳がんのリスクが高まり、約6合以上では不妊のリスクも高まります。
また、短い期間でアルコール依存になることがあり、その中でも、29歳以下の女性アルコール依存症者は、約7割が摂食障害を合併するという報告さえあります。
アルコールは60以上もの病気の原因となる飲み物。1日に、ビールだと中ビン2本、日本酒だと2合弱、ウイスキーだとダブル2杯、ワインだとワイングラス4杯弱の量以上は、健康リスクが一気に高まります。休肝日を週2日は作り、飲み過ぎないように気をつけましょう。
美容と健康のためにもお酒はほどほどに。酔いやすい時期は普段よりも量は抑えて、お酒と上手につきあってくださいね。
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