乳がんの手術を受けてから5~7年という長い時間が過ぎても、4割近い女性が持続性の痛みを感じていることが、デンマークの研究で明らかになった。
手術後にも痛みが続くケースがあることは知られているが、5年以上の長期にわたって追跡した研究は少ない。乳がん治療後の生存期間は延びており、痛みについても長期的な経過を明らかにし、対策を探る必要性が高まってきた。
コペンハーゲン大の研究チームはデンマークで2005~06年、がんで片側の乳房に手術を受けた女性を対象に08年と12年の2回、痛みについてアンケート。両方に回答した2411人について分析した。手術後の経過期間は5~7年、年齢は33~77歳だった。
痛みの有無や程度を、手術を受けたのと同じ側の胸や腕など計4カ所について尋ねた結果、37%が1カ所以上に何らかの痛みがあると答えた。
痛みの程度を0~10まで11段階で表現してもらい、「弱い・中程度・強い」に分けたところ、「弱い痛み」が最も多かった。また、回答者の50%が「知覚の異常がある」と答えた。08年に痛みがあった人の割合は45%だったので、4年間で8ポイント減ったことになる。
一方で、08年には痛みを訴えていなかったのに12年に「痛みあり」と答えた人が15%いた。原因ははっきりしないが、チームは時間の経過で痛みがこのように変化することは注目に値するとしている。
研究は英医学誌『BMJ(ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル)』に発表された。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131029/bdy13102908020000-n1.htm










