夏物の衣類をしまい、半年ぶりに秋冬物を出す「秋の衣がえ」。「あさイチアンケート」、そして街で、衣がえについて質問してみると、「黄ばみ」「虫食い」「ニオイ」「シワ」に悩む人が多いことが判明。そこで、今回はこの“四大悩み”を一挙に解決すべく、「黄ばみとニオイを防ぐ洗濯法」や、「防虫剤の効果的な使い方」、「シワの簡単な取り方」などのスゴ技を紹介しました。
■黄ばみとニオイを防ぐ洗濯法
「洗濯してからしまったのに、白い服が黄ばんでしまった」という悩みの原因を探るため、東京家政学院大学教授の藤居眞理子さんを訪ねました。藤居さんによると、見えない汚れは、皮脂とたんぱく質で、普通に洗濯してもすべてを落としきれずに衣類に残り、しまっている間に酸化して黄ばみになるといいます。
そこで、藤居さんオススメの洗い方を教えてもらいました。まず、重要なのは洗剤の選び方です。選ぶポイントは、皮脂とたんぱく質を分解する酵素が入っていること。加えて、皮脂やたんぱく質を溶かしてくれる弱アルカリ性のものです。もうひとつ、重要なのが洗い方。酵素がよく働く40度程度の湯を洗濯機に入れ、回り始めたらすぐに止めて、1時間つけ置きします。酵素の働きは、1時間ほどで最大になるため、1時間つけ置きしてから洗うと、皮脂やたんぱく質がよく落ちるためです。
実は、黄ばみの原因のひとつである皮脂は、衣類のニオイの原因でもありました。文化学園大学教授の永井伸夫さんによれば、皮脂の酸化が原因で、加齢臭のもとであるノネナールという成分が発生し、中高年の男性の衣服からだけでなく、女性の衣服からも検出されているそうです。そのため、イヤなニオイ防止のためにも、衣がえのときは、1時間つけ置きでしっかりと見えない汚れを落とすことが大切です。
ただし、「水洗い不可」の表示があるものは、つけ置きはできません。
また、ポリエステルとナイロンは40度程度の湯でつけ置きしてしまうと、温度が原因となって、落ちた汚れが衣服に再び付着してしまいます。ポリエステルやナイロンは、ほかの衣類とは一緒に洗わず、水で1時間つけ置きするのが、藤居さんのオススメです。
また、クリーニングに出す場合も、衣がえ前は、水洗いで出すのが、洗濯王子・中村祐一さんのオススメです。
<取材協力>
藤居眞理子さん(東京家政学院大学 現代生活学部 教授)
永井伸夫さん(文化学園大学 服装学部 教授)
中村祐一さん(クリーニング師・洗濯アドバイザー)
「洗剤の酵素の働き」グラフの出典 中西茂子「洗剤と洗浄の科学」(コロナ社)
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