睡眠不足は美容の大敵。寝ている間のケアなども心がけるようにして、秋の夜長に“快眠美人”を目指してみてはどうだろう。夜の寝苦しさから解放された秋こそ、ぐっすり眠って自分を磨く絶好の季節だという。(中山忠夫)
◆美容に効果的な時間
「秋は良質な睡眠をとりやすい季節です」と話すのは、快眠セラピストの三橋美穂さん。
夏は暑く、冬は寒いため熟睡感も不十分になりがち。春は暖かさで眠気がさらに増して「寝足りない」とも感じてしまう。だんだん涼しくなる秋なら「グッスリ眠ってシャキッと目覚めて、メリハリのある快眠が得られます」。
三橋さんによると、眠りの質を左右するポイントは“寝付きの良さ”。寝てすぐに深い睡眠が得られると成長ホルモンの分泌が盛んになり、新陳代謝を活発化させて肌の若返りなども促してくれる。
また、寝不足になると食欲を増進するホルモンが多く出て、太りやすくなるという。「できれば睡眠時間は7時間程度とりたいですね」
寝ている間のケアも美容には効果的だ。人体の構造に詳しい東京医科歯科大学の山口久美子講師によると、中でも気をつけたい部分はバスト。ケアを何もしないで毎晩寝ていると、バストの形が崩れて下に垂れる『下垂リスク』を高めてしまう可能性もあるという。
「バストの下垂は加齢による衰えが主な原因ですが、それ以外にも体の動きの影響などが考えられます。睡眠中も寝返りなどによりバストは振り回されるように動きます」
このため、就寝時にも「バストの形を保つための穏やかなサポートが必要なのでは」と指摘。一般的なワイヤ入りのブラジャーと違って締め付け感が少なく血行を妨げないように、ゆったりめのブラジャーの着用が望ましいという。
◆「形が崩れない」実感
快眠をうたった室内設備やサービスが人気のホテルでは、バストのケアを怠りがちな女性のために“夜用ブラ”が体験できる宿泊プランも登場している。
阪急阪神ホテルズが運営する「レム日比谷」(東京都千代田区)は、ワコールの夜用ブラ「ナイトアップブラ」を含む計5品の快眠美容グッズを備え、持ち帰ることができる女性限定宿泊プランを11日から提供。同社の前園奈々さんは「“眠っている間にキレイになりたい”という『眠活女子』を応援します」と話す。
ワコールによると、通常のブラジャーは立った体勢でバストを“美しく見せる”ためのもの。これに対し「ナイトアップブラ」は「仰向けや寝返りを打ったときのバストを上下左右からサポートしながらも、ゆったりとした着用感で心地よい眠りに誘ってくれます」(東京広報・宣伝課の金岡茉莉子さん)。
女性は個人差があるものの20代後半には体形に変化が出てくるという。バストが気になり始めて今年に入り「ナイトアップブラ」を毎晩着用するようになった神奈川県大和市のOL(27)は「朝起きて外してみると“形が崩れていない”と実感できます」と話す。
三橋さんは「質の良い睡眠をとることが快眠美人への近道。さらに美容のためのグッズなども活用し、寝ている間のケアをすれば効果が期待できるでしょう。女性は冷え性なので体を温めると寝付きも良くなります。寝る前におなかの皮膚に手のひらを当てて“冷たい”と感じるようなら、腹巻きやレッグウオーマーを使うといい」とアドバイスしている。
http://news.goo.ne.jp/article/sankei/life/medical/snk20131011520.html