大好きな人は、どんな苦労をしてでも一生の伴侶として飼い続けたい、そんなマニア心をくすぐってくれるのがカメレオンです。ただし、その道のりはかなり険しい様子。奥の深いカメレオンの飼い方を少しだけ垣間見てみましょう。
■カメレオンの時間はゆっくり流れている…ように見えて、やることが一杯
野生のカメレオンは、木の上で生活する生き物です。朝日が昇ったら活動時間が始まり、太陽でゆっくり体を温めてから、エサを探しに行き、おなかが一杯になったら木陰で休みます。水分補給はスコールの雨で行います。日が沈んだらカメレオンの就寝の時間。人工飼育のカメレオンも、基本的には同じような生活サイクルを繰り返します。
■カメレオンの活エサ(生餌)に抵抗がなくなったら、愛が深まったしるし!?
カメレオンのエサは、主にコオロギです。バッタ、カマキリなどの昆虫類も好物。セミを食べる個体もいますし、ミルワームという幼虫も食べます。エサの鮮度にこだわる場合は、コオロギなどの昆虫類を育てながら、カメレオンも飼うという二束のわらじが必要になります。またコオロギは食べ飽きることも多く、冷凍された昆虫や幼虫など、いざという時のためのストックも必要です。冷凍庫をカメレオンのエサのために、家族に使わせてもらえるかどうかも、結構大きな問題です。
■むずかしいのが、水分補給
カメレオンはぽたぽた落ちてくる水など、動きがある水でないと「水分」だと認識しづらいようです。そのため点滴のようなタイプの給水器で、ぽたぽた水をたらして気づかせるようにするか、スポイトで水を与えるのが一般的です。
■飼育器具は本格的に。維持費や飼育費を惜しまないのもポイント
カメレオンは活発に動き回る生き物ではありませんが、もともと体が大きいため、ケージはそれなりの広さがあるものが必要です。また野生のカメレオンのように、木の上で生活させたいと思ったら高さのあるケージが必要になります。
またカメレオンは紫外線で骨をつくるため、紫外線ランプが必要です。飼育に適した温度や湿度は、どんなところに住んでいるカメレオンかで変わるようですが、湿気を好むカメレオンには、霧吹きで1日に2回は飼育ケース内に水をふきかけてあげる必要があります。ただし一時の湿気は好みますが、蒸れるのを好まないため風通しをよくすることも大事です。
また、昼夜の寒暖差をつけるためにホットスポットを作ってあげること、エアコンで温度管理をしてあげること、毎日の水受けや床の掃除、飼育ケージやレイアウトグッズの掃除も適時に必要です。
カメレオンの世話は上記だけにとどまらず、たくさんの手間がかかります。さらに食欲をなくしやすいために、病気のケアや体調管理も重要になってきます。カメレオンを飼いたいと思ったら、まずは本気でカメレオンを飼う覚悟があるかどうか、しっかり自分の気持ちを確かめてみましょう。覚悟が決まったならば、カメレオンの飼育専門書や詳しい方からの意見を聞くなどして、ぜひ大切に育ててあげてみてください。
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