基本料理こそ、難しい。
「ゆで卵」と「目玉焼き」。非常にシンプルなメニューですが、自信を持って上手に作ることができますか?
殻がキレイにむけない、白身がパサつく。白身が丸く広がらない、下が焦げ付くなど、失敗事例は数知れず。どちらも超シンプル料理なのに、苦戦している人は少なくないはずです。
そこで今回は、誰でも簡単に美味しいゆで卵&目玉焼きが作れてしまうコツをご紹介したいと思います。
<まずは卵の特性を知る>
卵の凝固温度は、白身が75~78度、黄身が65~70度。意外にも低い温度で固まりますから、加熱のし過ぎには気をつけて。黄身の外側が緑になったゆで卵を見かけますが、これは長時間強火加熱が原因。全体的にむらなく加熱をするためにも、生卵を常温に戻してから使いましょう。
◆白身プルンプルン!美味しいゆで卵の作り方
<新しい卵ほど、殻はむきづらい!>
買いたての新鮮な卵を使っているのに、殻がキレイにむけない。白身がボソボソする。そんな経験はありませんか? 実はコレ、新鮮な卵ほど起こりやすい現象。新鮮な卵の白身には、炭酸ガス(CO2)が含まれており、ゆでることでガスが膨張し、白身が殻内の薄皮に張り付く状態で固まってしまうのです。また、ボソボソ感も同じく炭酸ガスの仕業。1週間ほど日にちが経てば、ガスが殻外に抜けるため、問題は解決。しかし、出来れば「新鮮な卵」をキレイに美味しく食べたいですよね。
<便利グッズが百均で手に入る>
新鮮な卵でもキレイなゆで卵を作ることは可能です。炭酸ガスを抜く器具は、100円ショップで売られていました。コチラの製品は、ダイソーのもの。操作は実に簡単。高くなっている台座に卵を置き、軽く押すだけで内蔵されている微細針が殻に穴をあけてくれるのです。
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<ポイントはフライパンで「蒸しゆで」にすること>
大きなポイントはひとつだけ。たっぷりのお湯でグラグラゆでるのではなく、フライパンで「蒸しゆで」にすることです。
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(1)ガス抜きした卵をフライパンに入れ、1センチの高さまで水を注ぐ。
(2)蓋をして火にかける。火力は中火。沸騰してきたら弱火にして3分加熱。黄身が偏らないように、時々フライパンを揺らして卵を転がす。
(3)火を止めてそのまま5分放置。
(4)卵を取り出し、冷水の中で冷ます。粗熱が取れたら殻をむく。
◆美しくおいしい目玉焼きの作り方
<卵の落とし方がすべてを決める>
超半熟派、両面固焼き派、白身カリカリ派……。目玉焼きの焼き方は、人によって好みが別れるため、オススメを一概には語れません。しかし、絶対に守ってほしいのは、卵を割って落とす時の「衝撃」を防ぐこと。卵黄本来の柔らかさで味は決まります。衝撃が加わった目玉焼きは、下に落とした絹ごし豆腐を冷やっこで食べるようなもの。まずは小ぶりの器を用意し、卵の中身をふんわり移す準備が必要です。
◆キレイで美味しい目玉焼きの作り方
<半熟がお好みの場合>
(1)充分熱したフライパンに油をひき、「弱火」にする。油がなじんだら準備した生卵を、低い位置からゆーっくりフライパンに乗せる。ゆっくりが重要。白身に熱が加わり、いびつに広がるのを防げる。
(2)様子を見ながら、好みの固さに仕上げる。途中、へらで下側部分を一度はがしておくと焦げ付くことがない。下側をカリっと仕上げたい場合は、最後に一瞬火を強める。
※成形にこだわりたいなら、型抜きがオススメ。百均でも様々な形のものが揃っています。
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<固焼きがお好みの場合>
・基本的な焼き方は、半熟の場合と同じ。
・ポイントは、黄身と白身を分け、最初に黄身だけを焼く。ある程度固まったら、箸で混ぜ合わせた白身を加え、じっくり焼く。
・キレイさを重視せず、黄身表面が白くなっても良い場合は、白身と黄身を分けず、フタを使って蒸し焼きにする。(火力は中火。ある程度固まったら大さじ1の水を入れて1分加熱、火を止めて30秒蒸らす。)
ぜひチャレンジしてみてくださいね! <TEXT/料理研究家・スギアカツキ>
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130912-00033285-jspa-life