上半身のバランスをとるのに重要な役割を果たしているのが、「肩甲骨」です。しかし、背中にあるだけに、自分でコントロールするのは難しく、猫背などによって正しい位置からずれて、「腰痛」「肩こり」そして「頭痛」などの原因となります。そこで、今回は、さまざまな不調の原因となる、「肩甲骨のずれ」を撃退するスゴ技を紹介しました。
また、肩甲骨をうまく使うと女子力UPにも役立ちます。優雅な動きができるようになったり、スッキリ・若々しい背中を手に入れたりできるのです。
【スッキリ肩甲骨で不調脱出!】
ステップ1:背骨を調える
ステップ2:胸の筋肉を柔らかく
ステップ3:背中の筋肉をエクササイズ
パーツモデル上口香寿美さん&理学療法士山口光國オススメ!
日常生活で背中美人
肩甲骨の仕組み
肩甲骨は、背中の両側にある大きな三角形の骨。ろっ骨に張り付いているように見えますが、実際、骨でつながっているのは鎖骨だけ。あとは、背中の筋肉や胸の筋肉に支えられている不安定な骨です。
そのため、肩甲骨周辺の筋肉がかたくなると、肩甲骨が正しい位置からずれることがあります。
肩甲骨の位置のずれによる体の不調
肩甲骨がずれると首・肩や背中の凝り、そして、頭痛まで引き起こすことがあります。改善するためには、肩甲骨周辺のかたくなった筋肉をほぐすストレッチが有効です。
※手にしびれを感じる人や、激しい頭痛のある人は、ストレッチは行わず、医師にご相談ください。また、ストレッチをしていて、しびれを感じたり、痛みを感じた場合は、ストレッチを中止してください。
取材協力
望月 智之さん(東京医科歯科大学大学院 関節機能再建学 准教授 整形外科医)
■肩甲骨の位置をなおす ステップ1 背骨を整える
肩甲骨の位置のズレをなおしにくくしている背骨を柔らかくします。
・用意するもの タオル(※番組ではフェイスタオルを使用)
タオルをゆるまないようにしっかり巻きます。太さの目安は、握り締めた状態で手首くらいです。
タオルを背中に対して横に置き、その上にあおむけになります。あてる場所は、脇の下から、胸の肋骨のでっぱった所までの間(胸の部分の背骨「胸椎」の部分)です。
呼吸は深くゆっくりと行い、腕は軽く開き、肩の力を抜きます。
1~2分間ほどしたら、タオルを当てる位置をおよそ3センチメートルずつ動かします。
このとき、タオルではなく腰の位置を動かすと、タオルがゆがまず、意図する背骨の場所に当てることが出来ます。
※体が沈み込まない、畳や薄手のマットで行ってください。
■肩甲骨の位置をなおす ステップ2 胸の筋肉を柔らかく
肩甲骨を前に引っ張る胸の筋肉(大胸筋・小胸筋)をほぐします。
胸のストレッチ1
イスに座り、腰を反らさず、あごを引きます。
息を吐きながら、手のひらを前に向けます。
この時、肩甲骨を寄せて少し下げるように意識します。
その状態で3~5秒キープ。1日10~20回が目安です。
胸のストレッチ2
壁やドアに、肩の高さになるように手を置きます。
置いた手と逆側の足を前に出します。
前に出した足に体重を移動させて、胸の筋肉を伸ばします。
この時、肩甲骨を寄せるように意識して、30秒キープ。
左右3回行います。
取材協力
相澤純也さん(東京医科歯科大学医学部附属病院 スポーツ医学診療センター・理学療法士)
著書「頸部痛・肩こりのエクササイズとセルフケア」(ナップ)ほか
※今回、相澤さんには、特別にあさイチサポーターの肩甲骨の位置チェック・ストレッチの指導をしていただきましたが、通常は、スポーツ選手の理学療法を専門にしているため、一般の方の相談などは受け付けていません。
■肩甲骨の位置をなおす ステップ3 背中の筋肉をエクササイズ
肩甲骨周辺の背中の筋肉を鍛えます。
背中のストレッチ1
1.手とひざを床につき、ひじを曲げないようにしながら、重力を利用して、胸を反ります。このとき、息は吸いながら、肩甲骨を寄せるように意識して行います。
頭は少し上を向くようにします。
2.次に、息を吐き、肩甲骨を開くように意識しながら、背中を丸めます。
頭はへそを見るようにします。
3.丸めて反る動作を1回として、10回で1セット。1日2セットが目標です。
背中のストレッチ2
手とひざを床についたのち、片手を床から離し、頭の後ろに置きます。
肩甲骨を寄せながら、上半身をねじり、横を向きます。
呼吸は浅く続けます。
左右10回で1セット、1日2セットが目標です。
取材協力
小泉圭介さん(国立スポーツ科学センター 理学療法士 日本体育協会公認アスレティックトレーナー)
著書「小学生~中学生に贈る ケガ予防&早く泳ぐためのカラダ作り」(ベースボール・マガジン社)ほか
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