せっかく痩せようと思っていても空腹感から食べてしまう。実は太っている人ほどこのジレンマに陥りやすいようです。
太り過ぎの人は満腹感をもたらすホルモンであるグルカゴンが正常に機能しないため、さらに食べ続けてしまうという悲劇の結果が独シャリテ大学病院の研究で報告されています。
研究の一環として、11人の太り過ぎの人、13人の痩せた人、13人の糖尿病持ちの普通体形の人それぞれにグルカゴンを注射し、食欲の変化を見る実験を行いました。
被験者たちの空腹感を調べるには、被験者へのインタビューと血液中のグレリン値を測定。グレリンは食欲を増進させるホルモンで、この値が高いほど空腹であることを意味します。
結果はと言うと、痩せた人と糖尿病持ちの普通体形の人たちはグルカゴンを注射されると、満腹感に満たされ、しかもそれは24時間も続いたといいます。
しかし、太り過ぎの人のみグルカゴンの影響がまったく見られずおなかがすく結果に。
「その人物が太り過ぎだと、途端にグルカゴンはその効果を発揮しなくなるのです」と研究を行ったアイマン・M・アラファト氏。なぜ太った人には作用しなくなるかの解明にはさらに研究が必要だそうです。
これまでグルカゴンは、「肥満の人向けの減量テラピーのために有効なホルモンと考えられていましたが、今回の結果でテラピーの再考が必要になるだろう」とアラファト氏は述べています。
※当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。
参考:Hungergefuhl: Bei Dicken versagt Sattigungshormon
http://www.netdoktor.de/News/Hungergefuehl-Bei-Dicken-ve-1137971.html
http://news.goo.ne.jp/article/mynaviwomen/life/mynaviwomen-609611.html