7月22日と8月3日は土用の丑の日でしたね。皆さんは鰻を食べましたか? 夏バテをしないようにするスタミナ食材の鰻ですが、こう暑いと毎日でも食べたいところです。ところで、よく「鰻と梅干し」は一緒に食べてはいけないと言われていますが、あれって一体何がいけないのでしょうか? ただ単に美味しくないから!? その理由をフードコーディネーターのコーゲヨーコ先生に伺いました!
◆鰻と梅干し、実は相性がいい!?
「実は、この組み合わせは悪くないんですよ。梅干しには、鰻の油分の消化を助ける働きがあり、相性はいいんです」
と、コーゲ先生。のっけから驚きです! じゃあ、どうして一般的に食べ合わせが悪いと言われているのですか?
「なぜ、食べ合わせが悪いとなったのかというと、これには色々な説があるんです。例えば『梅干しの酸味で鰻が腐っているのかどうかわからない』とか『こってりして甘い鰻と酸っぱくて塩辛い梅干しの味が両極端で、合わないだろう』とか『梅干しに食欲増進効果があるので、高級な鰻をたくさん食べ過ぎないようにするため』などの説があります」
なるほど~、意外と都市伝説みたいな感じだったんですね。てっきり、鰻と梅干しが混ざると体に害を及ぼす何かが発生するとか、そんなのを想像していました(笑)。そのほかに食べ合わせが悪いと言われている食材ってどんなのがあるんですか?
◆スイカと天ぷら
「天ぷらは油が多く、スイカは水分が多いですよね。一緒に食べるとお腹の中で水と油が一緒になり、消化不良をおこします。相性悪いです……」
水と油がお腹の中で一緒になるって、想像しただけでもちょっとキツいものがありますね……!
◆スイカとビール
「よく海水浴・キャンプなどで、一緒に食べることがあると思います。気を付けていただきたいのは、両方とも、利尿作用があるので脱水症状を起こします。海辺・川辺でバーベキューなどしたときにスイカとビールを食べたあと、海や川で泳がないでくださいね。脱水症状で気を失って溺れちゃうこともありますから」
ええー! まさについこの間やっちゃいましたよ! スイカとビールって、最高の組み合せだと思ってたけど、違うんですね。気をつけよ~っと。
◆野菜の中にも相性の悪いものが!
「ほかには『大根と人参』、『トマトときゅうり』という組み合わせもあります。これは、なぜ相性が悪いかというと、人参やきゅうりには、アスコルピナーゼという酵素があり、それが、大根やトマトのビタミンCを破壊するからなんです。でも防ぐ方法もありますよ。一緒に食べるときに酢やレモンをかけると大丈夫です。ドレッシングで酢が入っているものとか、あとポン酢もOKです」
どちらも普段なにげなく組み合わせてしまう食材ですよね。サラダに入れるときは、ドレッシングに気をつけないと! また、アスコルピナーゼは熱にも弱いので、煮込み料理にするのもいいそうです。
●鰻と梅干しが、実は相性がいいなんてビックリですね。とはいえ、やっぱり鰻の味に、酸っぱい梅干しは味が喧嘩しちゃいそうな気もします。ほかにも食べ合わせが悪いと言われている食材はさまざま。豆知識として覚えておいてくださいね。
文●中村未来(清談社)
取材協力/コーゲヨーコ先生
管理栄養士&国際薬膳食育師&フードコーディネーター&ジュニア野菜ソムリエと多数の資格を持つ。
ブログ「管理栄養士コーゲヨーコの 「バランス喰楽部」」
http://ameblo.jp/balance-club-yokosan/
http://news.goo.ne.jp/article/freshers/bizskills/fresherscol201308post-390.html