ローソンのアルバイト店員が、自ら冷凍庫に入っている画像をネットに公開して、批判を浴び、解雇となった。私は、「バカ!」と思っただけで、それ以上でもそれ以下でもない。「バカ」はどこにでもいる。最近、特に増えてきたが……。
可哀想なのは、このお店のオーナーである。ローソンからフランチャイズ契約を解除された。この店員のやったことは、バカなことだし、批判も仕方なく、解雇も当然である。だが、契約解除は行き過ぎではないか。
監督不行き届きかもしれないが、そこまで大きな責任を負わせなければいけないのか。冷凍庫を消毒して、お詫び文を店頭に貼り出せば、それで良いのではないか。ダメージを受けるのはこのお店であって、ローソン本体のイメージダウンまでには至らない。
これで、この店員は2つの責任を負わなければならなくなった。自身のアルバイトを失ったこと。お店を潰したこと。単なるおふざけのつもりが、オーナーの人生をも狂わせてしまったのである。
ローソンが契約解除に至った理由は、世の中の批判であると推察できる。苦情だけが原因ではない。「幼稚だ」「無神経だ」「無責任」「低レベル」といった声が、非常に大きくなった上に、USJ迷惑騒動などと重なって、若者のバカさ加減がやり玉に上がったからでもある。
確かに、最近の若者の行動は理解し難い。世の中の人が叩きたくなるのもわかる。叩きやすい環境があり、悪いことを悪いと言う。まさに正論である。
だが、ネットにおける正論は賛同者を得やすく、ともすれば、批判対象が立ち上げれなくなるまで、叩きのめしてしまう。これは、危険なことである。
正論の暴走は、誰も止められない。間違っていないから、止めようがない。若者がバカなことをした事実は消せないし、一生背負っていくしかない。かといって、重過ぎる責任を負わせるのは、酷なのではないか。
正論は誰かが言わなければならないし、世の中には必要なことである。正論があるから、歯止めが利くとも言える。
だが、正論を振りかざして、仲間を集め、集中砲火を浴びせるのはやめなければならない。それは、ただの弱い者いじめである。感情的に攻撃せず、理路整然と諭さなければならないのではないか。
バカな若者を減らすためにも、静かに正論を語ってはどうか。静かな方が、不気味で恐いものである。
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