ダイエットや健康に気を使って、「お肉を食べるのを控えている」という女子は多いのではないでしょうか。でも実は、お肉は賢く食べれば、美容にも健康にも効果的なのだそうです。
先日、よりおいしくお肉を焼くノウハウと、お肉の持つ健康効果を啓蒙する「肉焼き総研」が発足しました。メンバーは、所長である東京農業大学農学部教授の鈴木敏郎先生、料理研究家の浜内千波先生、管理栄養士で赤堀料理学園校長の赤堀博美先生、食物学学術博士の佐藤秀美先生。発足会には、“肉通”で知られる寺門ジモンさんも登場しました。
鈴木所長は「肉には本能に訴えかける、理屈抜きのうまさがあります。ですが、日本には正しい肉の味わい方を知らない方がまだまだ多い。焼き方の工夫ひとつで、肉は断然おいしくなるということを広めていきたい」と宣言しました。
また、管理栄養士の赤堀先生は、「健康を気にする女性はお肉をネガティブなイメージでとらえがち。でも、賢く食べれば女性の強い味方になってくれるんです」と言います。
赤堀先生が「女性にこそお肉を食べてほしい」という理由は、お肉が持つ栄養素。
・牛…女性に欠かせない鉄分が豊富
・豚…美容によいビタミンBが豊富
・鶏…高たんぱくで低脂肪なのでヘルシー
「これらの成分はサプリメントで摂るよりも、お肉のたんぱく質とともに摂るほうが吸収がよくなります。お肌や筋肉を作っているのもたんぱく質ですから、美容や健康の観点から見てもお肉は必要。キャベツやタマネギなど、お肉の消化を助ける野菜と組み合わせるなどして、機能的・効果的にお肉を食べてくださいね」(赤堀先生)
さらに、「肉焼き総研」の先生たちに、お肉がよりおいしくなる焼き方「肉焼き絶品ルール」を教えてもらいました。
■下準備の「漬け技」
「焼き肉のタレは、後づけだけではもったいない。フルーツ入りのタレに漬けてから焼くと、いつものお肉がよりおいしく仕上がりますよ。なぜかと言うと、フルーツの有機酸が肉質をやわらかくしてくれます。また、糖には保水効果があり、タレを揉みこむことで筋組織に糖が浸透し水分を蓄えた状態になりますから、焼いてもかたくなりにくいんです」(佐藤先生)
お肉の大きさによってタレを漬け込む時間を変えるのがコツなのだとか。
・ササッと漬け焼き
薄切り肉、ひと口大のお肉に適している。タレをからめ、揉みこんで5~15分以内漬け込んでから焼く。
・じっくり漬け焼き
ステーキなど少し大きめの肉料理に適している。味をしみこませるため、約30分~1時間漬け込んでから焼く。
・ひと晩漬け焼き
骨付き肉やかたまり肉などに適している。骨から肉離れがよくなったり、ジューシーになるなどお肉の質感を変えたいときに、約6時間~ひと晩漬け込んでから焼く。
■焼き方は「65℃焼き」
「ジューシーにやわらかく焼くには、お肉の中心温度が65℃を超えないことがポイント。65℃以上になると、お肉の繊維を束ねている膜(コラーゲン)が一気に縮み、その反動で肉汁が外へ流れ出てしまいます」(佐藤先生)
・ひっくり返すタイミング
お肉の表面にうっすらと肉汁が浮かび上がってきたら、中心温度が65℃近くになった証拠。このタイミングでひっくり返す。薄切り肉、厚切り肉ともにこのチェック方法でOK。
※ひき肉や結着肉などは、中心部分まで十分加熱する必要があります
・切り分けるタイミング
粗熱が取れるまで少し休ませてから切り分けると、65℃焼きで閉じ込めた肉汁が流れ出しにくい。
http://news.goo.ne.jp/article/mynaviwomen/life/mynaviwomen-106671.html