雨期を前に、大雨による洪水の被害を防ごうと見附市で水田に排水を調節する管を取りつけた「田んぼダム」の設置が始まりました。田んぼダムは大雨の際に、雨水を水田に一時的にためて、排水管で水の量を調節するものです。
9日は見附市の今町地区で、市の職員や農家の人など30人あまりが参加して水田に排水管を取り付ける田んぼダムの設置が始まりました。これまでの排水管は農家の人が管を持ち上げて排水しなければなりませんでしたが、ことし、田んぼに取りつけられる排水管は見附市が新潟大学農学部の研究チームと協力して改良したもので、奥に向かって細くなっている管の底に設けられた直径5センチの穴から自動的に排水するしくみです。見附市では市内の合わせて1200ヘクタールの水田に新たな排水管を取りつけ田んぼダムを設置する予定で、大雨の際にはおよそ200万トンの雨水を蓄えることができるということです。
見附市産業振興課の宇之津孝農林整備係長は「田んぼダムの事業は農家の協力が欠かせません。農家に負担がかからない新しい排水管を設置し被害を減らしていきたい」と話していました。
http://www3.nhk.or.jp/niigata/lnews/1034275121.html